生薬形状の種類
漢方薬や生薬を煎出効果を向上させるために、大部分の生薬は刻み、
または粉末にするなど形状を変えるものが多いです。
生薬によって一般的に加工される形状は異なるが、
刻み、片、○切、短冊などが煎じに使用する際は扱いやすく思います。
ただし、細製は生薬が細かく、品質の判断が難しいことがあります。
これに対し、○切は比較的品質が良く、品質鑑別にも便利でしょう。
以下に現在一般の生薬の形状種類について記載します。
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●刻み(細製)とは不整形で3mm~10mm角位にきざんだもの。
(例:川きゅう、沢瀉など)
●丸切り(小口切)とは輪切りにに刻んだもの。
(例:芍薬、白朮など)
●生(しょう)とあるのは生薬を原形または原形に近い形で
乾燥したもので生(なま)ではありません。
天然品ですので、多少の欠けなどはございます。
●寸切(荒製)とは全草または地上部などを荒切りにして
約3cm(1寸)の長さに切ったもの。
(例:十薬、玄草)
●小割とは二つに切断したもの。
(例:枳実、枳殻)
●角切り(角製)とは小さいサイコロ状に切ったもの。
(例:葛根)
●短冊切(短)とは主に葉類生薬を短冊状(幅4~5mm)に
小さく切断したもの。
(例:厚朴、秦皮など)
●つんざくとは引き裂いたもの。
●砕きとはは細かく砕けたもの。
(例:石膏、竜骨など)
●片製とは薄切りにしたもの。
(例:半夏など)
●玉(たま)とあるのは自然の生薬球状のもの。
●粉末とは漢方薬、生薬を粉にしたものです。
生薬の主な加工方法
- 生
生薬の形状をあらわす場合は「刻まない原型そのままのもの。」
生薬の加工状態をあらわす場合は「乾燥しない新鮮なもの。」
※当店では、基本的に乾燥品を取り扱っております。
- 乾
生薬を乾燥したもの。
- 晒(さらし)
生薬を日にさらして白くしたもの。または、外皮を取り除いたもの。
- 生干(しょうぼし、きぼし)
生薬を加工せずに、そのまま乾燥させたもの。
- 熟(じゅく)
生薬を加工したもの。
- 霜(そう)
生薬を黒焼きにしたもの。または、白色霜状の昇華物または粉末。
- 細製(さいせい)
生薬を繰り返し細かく刻んだもの。
- 蜜製
生薬を蜜に浸したもの。
- 酒製
生薬を酒に浸したもの。
- 醋製
生薬を醋に浸したもの。
- 炮(ほう)
生薬を濡れた紙に包んで熟灰に埋める。
- 炙(しゃ)
生薬を炭火であぶる。
- 燗(けやき)
生薬を熱湯にひたしたす。
- 炒(しょう)
生薬を金属鍋や土器で炒る。
- わい
生薬を熱灰の上を転ばす。
- 煎(せん)
生薬を煎じ煮詰める。
- 漬(し)
生薬を水や他の液体に浸して長時間おいておく。
- 洗(あらう)
生薬を水で洗う。
- 蒸(じょう)
生薬を蒸す。
- 煮(しゃ)
生薬を土瓶などで煮る。
- 露(ろ)
生薬を晴れた(雲のない)夜に屋外にてさらす。
- 焼(じょう)
生薬が焦げるほど焼く。
- 浸(しん)
生薬を米のとぎ汁、湯水、酒(酒製)、醋(醋製)に浸す。
- 爆(ばく)
生薬を火の上を走らせる。
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他にも、生薬には目的に応じて多様な加工方法が存在しますが、
日本市場にて流通している種類はそう多くはありません。
その他の生薬加工方、修治については
大まかではありますが、また別に記しておきます。
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