【講師活動と研究活動】
より良い漢方相談には日々の学習が欠かせません。
自らを鍛えるために実践しているのが講師活動です。このトピックスでは最近の講師活動や研究活動について記載していきます。
●2019年5月19日 山口県山口市
逍遙散と当帰芍薬散の違いについて話しました。
川きゅうは上焦の血を巡らせる。逍遙散には川きゅうが入っていないので上焦に赤みがある方に使える。対して、当帰芍薬散は上焦が青白い方を目的に使用することが多いが川きゅうの理血作用を期待している。
●2018年10月7日 岡山県岡山市
腎陽虚で講師を担当しました。
腎陽虚の場合は鹿茸製剤などを用いがちですが、陰虚血熱・熱証には用いないように注意を払う。
●2018年8月5日 岡山県岡山市
心肺の気陰両虚と舌の異常で講師担当しました。
●2018年5月20日 愛知県名古屋市
中暑病で講師担当しました。気分熱盛証には白虎湯の適応など。
●2018年2月4日 愛知県名古屋市
眼病と漢方で講師担当しました。
臓腑弁証とともに眼に特化した五輪弁証もすること。2つの弁証が一致するかどうかを確認する。一致しなければ問診と照らし合わせてどちらかを優先する。
●2017年12月8日 石川県金沢市
「漢方薬について」というタイトルで金沢市聴力障害者福祉協会様からご依頼をいただき、講師担当しました。速記の方がついてくださり、速記スライドとマイクとスライドで進行しました。陰陽五行説が好評だったようです。
●2017年11月19日 愛知県名古屋市
講師担当しました。腎精は髓をつくる。髓海が満たされることで視覚や聴覚が維持できる。
●2017年11月5日 岡山県岡山市
講師担当しました。口唇は脾胃によって支配される。口内炎は脾胃の病と考える。
●2017年6月18日 広島県広島市
血について話しました。血は営気、津液、腎精から構成される。3つともが飲食物を栄養にしている。血虚証の方は飲食物をしっかりとれるように脾を補うことも忘れないように。
●2017年5月21日 愛知県名古屋市
四逆散について話しました。
四逆散は傷寒に用いる場合と雑病に用いる場合とで目標が異なる。
●2017年2月5日 愛知県名古屋市
頭痛と漢方について講師担当しました。
外感頭痛について。風寒湿の邪は陽気を閉じ込める。そのため清陽が昇発できず頭痛する。肝腎で蓄えられた精血と脾の運化作用により清陽は脳へ昇提され髓海を満たす。脾・肝・腎と関連深い。
●2016年11月20日 愛知県名古屋市
風邪と漢方ついて講師担当しました。
太陽病は発熱・頭痛・項強・浮脈。陽明病は悪寒せず、悪熱し、口渇する。温病(気分)は発熱、悪寒せず、口渇してくる。温病は太陽と陽明の合病ともいえる。
●2016年11月6日 岡山県岡山市
頭痛と漢方ついて講師担当しました。
内傷頭痛と外傷頭痛、原因と治療。細辛が少陰頭痛に有効なことと、麻黄附子細辛湯の頭痛が何かをかぶっていたいような頭痛というのは共通点がある。
●2016年7月3日 岡山県岡山市
補中益気湯と清暑益気湯の違いについて講師担当しました。
補中益気湯と清暑益気湯は共に熱があるが発熱の原因は異なる。補中益気湯は気虚発熱で気陥を原因とした発熱がある(陰は存在)。清暑益気湯は陰虚発熱となる(陰は不足)。
●2016年6月1日 石川県金沢市
「漢方薬について」というタイトルで金沢市聴力障害者福祉協会様からご依頼をいただき、講師担当しました。初めての経験ですが、手話通訳の方がお二人もついてくださり進行しました。楽しんでいただけたようです。
●2016年5月22日 愛知県名古屋市
注夏病の漢方について講師担当しました。
脾虚があって咽喉不快感、動悸、自汗があったら生脈散や清暑益気湯を考えます。暑熱の激しいものには清暑益気湯だけでは足りないので石膏剤などを併用する。
●2016年2月28日 愛知県名古屋市
お血証について講師を担当しました。
打撲症などお血証の典型ですが、川きゅうや桂枝が入ったものは頭の血流をよくするので出血させるかもしれない。他の駆お血薬にするか、黄連解毒湯などと併用する。
●2015年11月1日 岡山県岡山市
女性と漢方、妊娠と漢方について講師を担当しました。
顔の青白い方に使う当帰芍薬散には川きゅうが入っている。川きゅうは表の血流をよくするので、のぼせている方に向かない。そのため逍遙散には含まれない。
●2015年9月27日 愛知県名古屋市
①子宝と漢方②独活葛根湯について講師を担当しました。
基礎体温の変動によって使い分ける漢方、排卵の有無を確認すること、二人目不妊の注意点など。独活葛根湯と釣藤散、柴胡剤の使い分け。
●2015年7月19日 愛知県名古屋市
「銀翹散について」で講師を担当しました。
銀翹散を使うときの証と、温病は衛気営血弁証と三焦弁証を組み合わせて弁証すること、温病には禁忌の方剤について話しました。
●2015年6月28日 大阪府大阪市
「物忘れ研究会」がありました。物忘れに有効な漢方薬は多種多様です。そのため、その違いを弁証しながら使い分けていきたいものです。
●2015年2月15日 愛知県名古屋市
「妊娠と漢方薬」で講師を担当しました。
産後のケアをすることで2人目不妊を予防しましょう。女性は子供を産んでからはずっと産後です。お血性体質改善治療の基本に使いましょう。
●2014年11月2日 岡山県岡山市
「柴葛解肌湯」で講師を担当しました。
簡単にまとめると柴葛解肌湯(浅田家方)は高熱があるときのインフルエンザに使いやすい。
●2014年9月13日(漢方相談のスタイル)
漢方相談のスタイルについて記しておきます。
当店では来店されたのち、問診票に記載していただき→相談→調剤→漢方薬の引き渡し
となります。ここでいつもおききするのが、煎じ薬か顆粒か錠剤かということです。
価格は煎じ薬、顆粒剤、錠剤の順に安くなりますが、
効き目はその逆で、錠剤、顆粒剤、煎じ薬の順によくなります。
どちらになさるか決める必要があります。
次に、どういった状態が漢方薬の適応なのか記載しておきます。
漢方薬は西洋薬で治療できないものも得意とします。
よく相談があるのは糖尿病、脂質異常症、高血圧などの生活習慣病から前立腺肥大症や更年期障害、慢性肝炎、慢性腎炎、脊柱管狭窄症、腰痛、変形性膝関節症、抗がん剤などの副作用による食欲減退、吐き気、しゃっくりなど。他にもこむらがえり、慢性胃炎、逆流性食道炎、不眠、月経困難症、月経不順、不妊、動脈硬化、むくみ、いぼ、各種皮膚疾患、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、じんましん、にきび、関節炎、リウマチ、イボ痔、切れ痔、白内障、緑内障、アレルギー性鼻炎、しもやけ、精神不安、チック、肥満、頻尿、排尿痛、残尿感、動悸、気付け、打撲傷、多汗症、めまい、耳鳴り、口臭、四十肩、蓄膿症、小児夜なき、下痢、便秘・・・などなど。
沢山ありすぎるのでこの辺にしておきます。病名から漢方薬を選択することもできますが、当店では証をみて合った漢方薬を調剤します。日本漢方とくに古方では体型で虚実を判断しますし、中医学では弁証して理論的に虚実を判断します。どちらがいいとは言いませんが、それぞれの証をみる方法から処方薬がかわります。古方でよく使う漢方薬、中医学でよく使う漢方薬というのがあるのです。その他、後世方の漢方薬などもあります。
どれを使うかは私の判断によります。安全性が高く、効果的なものを考えるでしょう。
●2014年8月4日 東京都千代田区
「学生のための漢方勉強会」で学生の皆さんに「方剤学」というタイトルで講師を担当しました。
私は風邪を中心に処方を交えながら説明しました。
学生、現役の医師や薬剤師も参加して漢方一色の勉強会となりました。
<石川県金沢市の漢方相談 中屋彦十郎薬局>