骨粗鬆症
骨粗鬆症 (こつそしょうしょう)について
40~50歳ころからはじまり、とくに閉経期後の女性に非常に多く発生します。
消化管の吸収障害があるときや、燐やカルシウムの代謝障害が原因ともいわれています。
ビタミンは日本人には不足すろことは殆んどなく、十分に足りているといわれていますが、カルシウムだけは不足がちだといわれています。
脊椎に発生しやすく、骨の性質はもろくなり、骨のなかは空洞状になります。
骨は透明状になり、骨折をおこします。
骨粗鬆症の症状
腰背痛が主な症状で、閉経後の女性では、尻餅をついて転倒したり、バスにゆられ上下したときや、 大きなせきやくしゃみで簡単に胸腰椎に圧迫骨折をおこし、そのときは激痛で立てないほどになります。
カルシウムの必要量
カルシウムの必要量一日あたりでは大人で600mgです。食品から摂取しようとする とイワシでは煮干14匹、牛乳約550グラムに相当します。
骨の構造
成人の骨は大小あわせて約200個あります。
これらの骨はそれぞれ関節とつながって動くものから、線維状のもので連結されて動かないものまであります。
骨の外側は骨膜で、血管と神経がたくさんあり、骨の栄養と感覚を支配しています。
骨の病気や骨折のとき、骨膜がどの程度いためられているかによって、その回復に大きな影響をもっています。
下腿前面を打った時の痛さで想像できるように、人体のなかで 骨膜は痛覚の非常に発達したところです。
また骨折の痛みの強さも大変なものです。
造血器としての役目
骨膜の次に骨骨皮質という緻密質があり、硬くて、これが力を支える大きな役目をしています。
この中には神経や血管の通る管があります。
そして、この緻密質の内部は骨髄で、赤血球、顆粒白血球、血小板が造られているため、造血器とよばれています。
こういう骨の構造は大腿骨などの長管状骨にみられ、短管状骨や扁平骨ではその構造は多少異なっています。
骨の両端には骨端軟骨があってこれが増殖して骨が長くなり、平均17、8歳で骨の成長はとまります。
内臓の保護
そのほか、頭蓋、脊椎、骨盤、胸郭などは大切な内臓を外部から保護する役目もしています。
骨と骨の間は関節軟骨、関節包や腱や靭帯などからなりたちそれぞれの目的にそって平面に動いたり、ちょうつがい、車軸、楕円状、球形に動く関節があります。
関節の運動は、神経系統の調節により筋肉の収縮、伸展を繰り返して行われるもので、体重のかかる関節とかからない関節とではそれぞれ異なった性状を持っています。
股関節を例にとりますと、かりに大腿の筋肉が一度に収縮したとすれば100キロ以上の力が股関節に加わるといわれています。
股関節が痛む病気のとき、寝ていても痛むのは相当の力が常に加わっているためです。
下肢を包帯や鋼線で引っ張ると、いたみが軽くなるのも圧迫力を取り除くためです。
人間が立位で静止しているときは、後頭部の筋肉が重い頭を支えて頚椎の前屈を防ぎ、腰筋は腰部の前傾を、腸腰筋は体の後傾を防ぎます。
このようにして、それぞれ静止のときでも関節や筋肉は常に調節されて、目的の姿勢を保っているわけです。
成人が寝ているときでも腰部には相当の力が加わっています。
つまり、それにたえうる筋力がなければ腰痛の原因となります。
骨、関節、神経、筋肉の力のバランスがちょっとくずれても、動きが鈍くなったり痛みが生じます。
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