漢方は、各患者さんの証 (症状のようなもの)に応じて、本来、処方を決めるのが通例です。例えば、葛根湯は首すじのこり、肩こり、背中の痛み、風邪、悪寒、寝汗など幅広く使われます。それでは理解されにくいので現代医学的に病気のでてくる部位に応じてどの処方をつかったらいいのか整理して解説してみます。ご覧なられて、疑問に思われたり、質問されたい場合は、当店までご連絡ください。
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内臓疾患
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比較的体質が、がっちりしていて、みぞおちのところから胸脇部 (わきばら)にかけて硬くはり、圧痛や圧迫感もあり、便秘の傾向のあるもの、ときに吐気、耳鳴り、食欲不振などを伴うものに。この症状があって肝の働きが弱り、気力の減退したものに用います。
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割合に虚弱体質で、大柴胡湯と同じくみぞおちのところから胸脇部にかけて張り苦しく、口が苦く嘔気があるか、気分が悪くて全身がだるく、食欲が減退する諸病。
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本剤は小柴胡湯と桂枝湯のおのおの半量を合方したもので風邪がこじれて、頭痛、悪寒がさりがたく微熱があるもの、手足だるく痛み、吐き気があるもの、食欲がないものに用います。又平常、体があまり丈夫でなく、年中風邪を引きやすいかたに繁用されます。
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脂肪ふとりのもの、便秘気味のものに多くもちいられる方剤で、便通をよくし、体内の老廃物を排泄し過剰の脂肪を取り除きます。
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激しい口渇があり、多量に水を飲むにかかわらず、尿量減少するもので、めまい、吐き気、時に微熱、浮腫、下痢を伴うこともあります。小便の出のよくない人に良く用いられ、又嘔吐、下痢を伴う暑気あたり、口渇がはげしく微熱があって尿利減少し水をのむと吐いてしまう方に応用されます。
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小便の出が悪く、尿意をもようしても、タラタラとしかでない、すぐに又尿意をもようし、排尿痛や排尿時の不快感、口渇などをうつたえるものに用います。五苓散とにていますが、五苓散の症には排尿通や排尿時の不快感はなく、又猪苓湯は頭痛やのぼせを伴う症には用いません。
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腰部にある臓器 (腎臓、膀胱、生殖器など)の虚状 (活力が鈍る)に起る諸病を治する方剤で、一般的症状としましては足あるいは手掌がほてる、喉が乾いて小便が近い
(稀に出しぶることもある)などの症状にもちいます。
芍薬 (しゃくやく)
立てば芍薬、座れば牡丹といわれる薬草です。根を利用します。筋肉の痙攣、腹痛、疼痛に甘草とまぜて用います。
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神経痛
神経痛は、末梢神経の走行にそって痛みが起こる病気で、人知れぬ苦痛を味わうものです。神経痛の代表的なものとしては、三叉神経痛、肋間神経痛、坐骨神経痛があげられます。漢方では体のなかにある余分の水分を調整し、血液のめぐりをよくして温めることが基本となっています。
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三叉神経痛
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気が充実して熱があり、首から背のかけてこるもの。自汗がないかぜ 流感 リュウマチ 神経痛 副鼻腔炎結膜炎 外耳炎 中耳炎 化膿症 じんましん初期急性大腸炎
夜尿症 腰痛。
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葛根湯を用いる場合より体力がなく、体格や筋肉の発達が悪く、冷え性の傾向のあるもの、また発汗傾向、四肢の疼痛、尿利減少、心悸亢進などを伴うものに用いる。
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激しい口渇があり、多量に水を飲むにかかわらず、尿量減少するもので、めまい、吐き気、時に微熱、浮腫、下痢を伴うこともあります。小便の出のよくない人に良く用いられ、又嘔吐、下痢を伴う暑気あたり、口渇がはげしく微熱があって尿利減少し水をのむと吐いてしまう方に応用されます。
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体力中等度の人で、皮膚が赤黒く見える、頭痛、のぼせ、心悸亢進、便秘傾向、婦人では生理不順の人にも用います。
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肋間神経痛
- 葛根湯 気が充実して熱があり、首から背のかけてこるもの。自汗がないかぜ 流感 リュウマチ 神経痛 副鼻腔炎結膜炎 外耳炎 中耳炎 化膿症 じんましん初期急性大腸炎
夜尿症 腰痛。
- 桂枝加苓朮附湯 葛根湯を用いる場合より体力がなく、体格や筋肉の発達が悪く、冷え性の傾向のあるもの、また発汗傾向、四肢の疼痛、尿利減少、心悸亢進などを伴うものに用いる。
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小柴胡湯と桂枝湯の合方で、発熱・悪寒・頭痛・身体疼痛・吐き気・心下のつかえ・口苦・胸脇苦満・発汗傾向・白い舌苔などを伴うものに用います。
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坐骨神経痛
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腰部にある臓器 (腎臓、膀胱、生殖器など)の虚状 (活力が鈍る)に起る諸病を治する方剤で、一般的症状としましては足あるいは手掌がほてる、喉が乾いて小便が近い
(稀に出しぶることもある)などの症状にもちいます。
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打撲など外傷を原因とするもの、婦人科的疾患 (生理不順)などを伴うもの、体格は中等度以上で、皮膚は浅黒く、便秘傾向がある人に用いる。
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腰から下が水につかっているように冷えて、かつ足腰が重い場合に用いる。尿は水のように薄く、量も回数も多いもの。水毒によっておこるもので、心下の動悸、浮腫のある場合に用います。
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体力があって胃腸が健全な人で、ことに左足に痛みがある場合が多く、夜間痛みがひどく、痛みのための不眠などの場合が適応症です。過度の飲酒が原因となる場合が多い。
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冷え性で冷えると腹から下肢にかけて痛み、売薬で「疝気」とよばれた坐骨神経痛に用います。椎間板ヘルニア、婦人科疾患の手術などが原因となっている場合によく用いられます。不妊症、軟便の人にも良い。
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胃腸が弱く、冷え性で、脈も腹も力が弱く、やや慢性化した足・腰・背の神経痛に用いる。冷房病にも良い。古い打撲による神経痛にも良い。三叉神経痛、肋間神経痛、坐骨神経痛にかかわらず、後世派の処方や養生食品や現代医薬品にもすぐれたものがありますので、併せてご検討ください。
当店の肩、腰の痛みの項 肩こり・腰痛・膝が痛くて歩けない をご参照ください。
甘草
中国東北部の産出品で東北甘草ともいわれ、あらゆる漢方製剤に配合されていますが、嬌味薬として使われていましたが、胃潰瘍にも効果があるとされ、急な痛みを緩和する作用もあります。
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自律神経失調症
自律神経すなわち、お互いに拮抗的に働いている交感神経と副交感神経の均衡の乱れた状態を自律神経失調症といいます。
自律神経は主に内臓器官および血管壁の運動や、ホルモンにかんする内分泌、唾液・消化液などの外分泌をつかさどる神経である。
普通にいわれるものは、自律神経の機能的なバランスがくずれて、全身倦怠、疲れやすい、肩こり、頭痛、息切れ、手足のしびれ、足が重い、胃が重苦しい、めまいなどの全身性、神経筋肉性、心臓血管性、胃腸性などいろいろの不定愁訴を呈しているものをさします。
漢方では気、血、水という概念でこの病態を治療します。このうちで「気」の考え方が特に重要です。
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精神不安感があり、いろいろの不定愁訴多く、午後になると熱がでる。肩こり、頭重、冷え性、便秘のある人に用います。
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水毒のため尿不利または頻数、めまい、貧血、腹痛、腰脚の冷え、下腹部軟弱、月経不順の人に用います。
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喉に何かひっかかった異物感があり、精神不安、胃内停水などある陽虚証のひとに用います。
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胃部の振水音があり、のぼせ、頭痛、動悸、血圧の異常を伴う人に用います。
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小柴胡湯・柴胡加竜骨牡蠣湯・・・・・胸脇苦満、わき腹がはって苦しい、口が苦い。食欲不振、不眠、動悸、イライラなどを伴う人に用います。
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みぞうちにつかえがあり、のぼせ、いらいらが強い、不眠、目の充血、顔面や耳が赤いなどの症状を伴う人に用います。
自律神経失調症には、漢方薬の紫河車を原料とするダブルリンクルX錠を併用すると更に効果的です。ダブルリンクルX錠についての更に詳しい説明は プラセンタ製剤 ダブルリンクルX錠 片仔広 からどうぞ。
山茱萸(さんしゅゆ)
ミズキ科の植物で庭園木として広く植栽されています。歌にもうたわれていますが果実から種子を取り出し、日干しにして薬用にします。漢方名を山茱萸といい滋養強壮、強精作用があります。
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ノイローゼ
身体的な不調を訴えるばかりでなく、精神症状 (イライラ、憂鬱、精神不安、強迫観念、恐怖感)をつよくあらわす。身体的症状もほとんど根拠のない、いわゆる不定愁訴が多い。
その主なものは、動悸、頻脈、熱感、冷感、知覚異常、倦怠感、疲労感、頭痛、めまい、耳鳴り、眼精疲労、不眠、体のあちこちの疼痛などである。漢方薬を服用して、虚弱体質のひとが体力がつき、気力がまし、体調がよくなると物の考え方がかわり、ノイローゼが治るという場合が非常に多い。
漢方では精神身体一元論とでもいえる身体的違和感を治せば、精神的症状も治るという考え方で対応します。
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、体格もよく、体力も充実した人、やや肥満症のひとで、心下部の膨満と抵抗、胸脇苦満があり、便秘気味、不眠、頭重、めまい、心悸亢進のあるものに用います。
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やや、虚弱な体質で、平素から胃腸が弱く、胃内停水があり、喉に何か詰まっている感じのあるもの、不眠、不安、憂鬱感、めまい、頭重感、動悸 (急に、または夜寝て静かになったとき)などを伴うものに用います。
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一般にやせて虚弱なひと、性的にも弱いひとで、腹部は軟弱で力がないが、陽虚証で、不安感、動悸、多尿を伴う人にもちいます。
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気分が憂鬱で無気力になり、不眠の訴えがあり、腹部には特別な漢方的異常のない場合に用います。
ノイローゼについては漢方薬の紫河車を原料とするダブルリンクルX錠を併用すると更に効果的です。ダブルリンクルX錠についての詳しい説明は プラセンタ製剤 ダブルリンクルX錠 片仔広 からどうぞ。
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不眠症
不眠には、寝つきの悪い型 (入眠困難)、ねむりが浅い、または中断されると寝付くのが困難な型 (浅眠・睡眠中断)、朝早く目がさめてしまう型 (早期覚醒)などの型がある。漢方では、不眠の原因となっている精神的・肉体的不調を整えることによって、不眠症をなおしていくのです。ご本人の生活、仕事、食物
(刺激性食品・カフェイン含有のものを制限する)、心の問題にも配慮して治療を行う必要があります。
漢方薬で根本的に体質を改善するつもりで、少し時間をかけてやる必要があります。
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体格もよく、体力も充実した人、やや肥満症のひとで、心下部の膨満と抵抗、胸脇苦満があり、便秘気味、不眠、頭重、めまい、心悸亢進のあるものに用います。
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体力中等度以上で、顔の血色良く (充血)、のぼせ、イライラする、便秘、高血圧胃部が張るなどを目標にします。
- 黄連解毒湯 前述の通りです。
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胃下垂や胃アトニー症のある虚弱な体質、病後や長い病気で疲労衰弱の回復しないもの、小さい物音にも驚く傾向がある場合に用います。
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気分が憂鬱で無気力になり、不眠の訴えがあり、腹部には特別な漢方的異常のない場合に用います。ノイローゼについては漢方薬の紫河車を原料とするダブルリンクルX錠を併用すると更に効果的です。ダブルリンクルX錠についての詳しい説明は プラセンタ製剤 ダブルリンクルX錠 片仔広 からどうぞ。
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三物黄ごん湯
手足がほてって眠れない (四肢の煩熱)、フトンから手足をだして冷たいものにふれるのを好む。
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精神不安感があり、いろいろの不定愁訴多く、午後になると熱がでる。肩こり、頭重、冷え性、便秘のある人に用います。
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その他
猪苓湯、柴胡桂枝乾姜湯、芍薬甘草湯、小建中湯、半夏瀉心湯などを応用します。
不眠症についての漢方古方派の処方は以上ですが漢方後生派の処方、あるいは現代薬についての解説は不眠症の項 不眠・ノイローゼ・精神不安 を参照してください。
黄連 (おうれん)
キクバオウレン、セリバオウレン、バイカオウレンの種類があります。根茎を薬用としています。健胃、精神安定に利用します。
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めまい・立ちくらみ
めまいは漢方では、眩暈、目眩、頭暈などといいます。冒眩は頭に何かかぶっているようで重くて、めまいのするものをいいます。
一般に中耳・内耳の疾患や脳の障害によるめまいが多い。
高血圧症、低血圧症、動脈硬化症、貧血、精神的緊張、肩こり、メニエル症候群などが原因となっている事が多い。
立ちくらみは、起立性眩暈といってめまいの一種である。急に立ったり、急に頭を上げたりした時に、一瞬クラッとして、目の前が暗くなる状態である。
漢方ではめまいの原因を水毒とお血と考えて、陰陽虚実にわけて治療をしていきます。青少年に多い、立ちくらみを主症状とする起立性調節障害も漢方で治療可能です。
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体力は中等度前後で、頭痛、頭重、のぼせ、気分のムラ、胃内停水、仮性近視などを目標として用います。
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胃の具合が悪くて軽いめまいのする場合や、吐き気を伴うような場合に 用います。
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前述の通りです。
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虚証タイプの人で、顔色悪く、貧血、手足の冷え、排尿回数多いが量は少ない、などを伴うめまいに用いる。妊娠中、産後、腎炎の際のめまいのにも使用する。
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その他
半夏厚朴湯、三黄瀉心湯、黄連解毒湯、釣藤散、柴胡加竜骨牡蠣湯などがあります。
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白内障
俗に「しろそこひ」とよばれ、眼球のなかの生きたレンズが、老人性の変化などにより白く濁るのが白内障である。原因といわれるものはいろいろありますが、現在のところ、確かな説はわかりません。治療法は昔も今も手術だけです。漢方薬を服用すると案外と効き目があります。
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腰部にある臓器 (腎臓、膀胱、生殖器など)の虚状 (活力が鈍る)に起る諸病を治する方剤で、一般的症状としましては足あるいは手掌がほてる、喉が乾いて小便が近い
(稀に出しぶることもある)などの症状にもちいます。
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八味丸で胃がもたれる人。
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花粉症
花粉の飛ぶ時期になるとつらくなる人、新薬を飲むと眠たくなって車をできなくなって困る人。花粉のシーズンがくる前に飲んでいるとそれほどひどくなりません。
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くしゃみの頻発、鼻水が出て発熱やせき、喘鳴を伴うものにも用います。連用すれば体質も改善されます。アレルギー性鼻炎も治ります。
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前述の通りですが、麻黄湯は節々の痛い症状に適します。
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平素からだの弱いひと、病後のひとに最適です。
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冷え性でかぜを引きやすく、手足が冷たくて腹痛などを伴うアレルギー性鼻炎に用います。
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全身が衰弱している人や病後の人などで、皮膚があれていて、鼻の粘膜も乾燥する傾向のある人でアレルギー性鼻炎に使います。
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その他
苓桂朮甘湯、小柴胡湯、麦門冬湯などがあります。
花粉症はアレルゲンである花粉を吸い込んだ時、鼻の粘膜に付着し抗原抗体反応つまりアレルギー反応を起こして、鼻水がでたり、くしゃみがでたり、目から涙がでたりするのです。鼻の内側は粘膜でできているので、この粘膜を丈夫にしてやれば随分と楽になります。上記の漢方薬とダブルリンクルX錠を併用すれば体質改善に良いです。また、リナグリーン21も漢方薬との同時服用で体質改善がはかられます。リナグリーンは藻の一種ですがビタミンAが豊富に含まれていて喉の粘膜を丈夫にするからです。これらについて、詳しく知りたい方は プラセンタ製剤 ダブルリンクルX錠 片仔広 からどうぞ。
オオハンゲ
漢方名を半夏 (はんげ)といい、カラスビシャクの代用として使われています。鎮吐、鎮咳、鎮静、喉の痛み、頭痛に利用されます。
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湿疹
湿疹は、皮膚病のなかで最も多いもので、全皮膚病の三分の一をしめるといわれています。湿疹の原因としては、血管神経の異常と新陳代謝に関係した疾病があげられます。その他、機械的刺激、紫外線、日光、レントゲン、ラジウムなどの刺激、温熱寒冷などの刺激、各種の植物性・鉱物性・動物性薬品、毒物などの化学的刺激、食事成分、服用した医薬品などがあります。
漢方では湿疹のような皮膚病の代表的原因として、お血、水毒、食毒のみっつを考えています。
治療にあたっては、患者の体質を詳しく観察し、病状を陰 (熱感のないもの)・陽 (熱感のあるもの)・虚 (対抗力のない場合)・実 (対抗力のある場合)にわけて、それぞれに適応する処方を用いていきます。
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陽実証
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発病初期で、発熱・悪寒・頭痛などがあり、赤く発疹が出て、かたくはれ、かゆみや、熱感がある、分泌物はないか、あっても少ない物、上半身に出る場合にてきしています。
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口渇と煩躁があり、分泌物が多く、外観がきたない、かさぶたができて、ただれている、湿性の陽実証である場合に用いる。浮腫や小便不利を伴う場合にも良い。
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筋肉質でがっちりした体格、胸脇苦満や上腹部の緊張があり、吐き気便秘などを伴うものに効果があります。
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肥満型で、ほてい腹、赤ら顔、便秘があるもので、患部は湿って赤くただれるものに応用します。
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陽実証で、体格はがっちり型、お血がある、のぼせや頭痛がある、慢性の湿疹で患部の状態がきたなく、悪臭をはなち、濃厚な吹き出ものがでて、かさぶたができ、かゆみがはげしい場合に用います。
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体格はよく、のどが良く渇く、熱感、熱症状が強く、かゆみがあり、多尿の傾向のある場合に用います。
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前述の通りです。
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陽虚証
前述の通りです。
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陰実証
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単独では用いませんが、前記の黄連解毒湯と合方して、乾燥してあれ、かゆみのある湿疹で、分泌物はなく、かくと出血するような慢性のものに用います。
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腎虚のひとに用います。
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頑固な湿疹で、名が長引き、夏に悪化する、かゆみ、分泌物があり、かさぶたを作る場合に用います。長期間服用することで、たの処方で効果のないものが全治する場合があります。
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陰虚証
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いろいろの不定愁訴のある湿疹で、一般に冷え性、貧血傾向があり、長引くものに用います。四物湯と合方して用いる場合も多い。
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前述の通りです。
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冷え性で、腰下が非常に重く感じて、冷えたり痛むもの、尿が増加し分泌物が薄い物が出る湿疹に応用します。
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顔面にとどこっている邪熱を発散させ、清解させる薬方で、比較的丈夫な人で、発疹は充血して赤味があり、かさぶたがあり、赤紫色になる場合もある。ニキビから変化したような湿疹にも使います。
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その他
十味敗毒湯、桂枝茯苓丸、当帰飲子等の処方があります。
これらの症状は プラセンタ製剤 ダブルリンクルX錠 片仔広 を併用すれば新陳代謝が促進され免疫力も増加するのでさらに効果的です。
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じんましん
じんましんには、外因性のものと内因性のものがあります。外因性のものとしては虫刺されによるもの、イラクサなどの植物による接触性じんましん、寒風にあたってでる寒冷じんましん、入浴時にでる発汗異常などを伴う温暖じんましんなどがあります。
内因性のものとしては食品 (魚類、貝類、卵、油類、豆類、キノコ、タケノコなど)によるもの。、風邪薬などの薬品によるもの、ノイローゼ・精神的緊張・ヒステリーなど精神性のもの、肝臓病や腎臓病などによっておこるじんましんなどがあります。
発疹は、全身のどこにでもでき、大きさや形も一定ではない。数日で治る急性のものと、数ヶ月、数年にわたって再発を繰り返す慢性のものにくべつされます。
蕁麻疹が起こりやすく治りにくい人は、食べ過ぎや間食が多く、胃腸が弱くて、胃腸障害のあることが多い。またアレルギー体質の人にも多い。
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初期の蕁麻疹にもちいます。発赤や強いかゆみがあり、項背のコリがあったり寒気や、熱感もあるときが多い。虚証の人、寒冷じんましんには適しません。
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初期又は中期に用います。体力は普通で、かゆみがあり、化膿性の発疹もある。分泌物はあまり多くはない。美食家や冷え性ではない人の慢性じんましんに多くつかわれます。
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実証の人で便秘、腹満など裏証があつて、胃から胸のあたりが苦しく、食欲不振、不眠、不安感などがある、一般に肝臓の弱っている人や白眼の冴えない人に用いる事が多い。口に熱感や口渇があったり、尿利が減少するものに用います。
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裏に熱があるもので、口渇、煩躁、悪風または微悪寒などがあり、胃腸もいまいちすっきりしない人、全身が痒い人にも敵します。
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などの柴胡剤。
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赤ら顔で体格の良い人、発疹は赤み多く、のぼせてあしが冷える、下腹部に圧痛点があるとき用いられる。
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老人の乾性のじんましんなどで、のどが渇き、夜になると尿が多くでるものに応用される。冷え性で、手や足の裏に熱感があり、ほてる場合に用いられます。
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その他
桃核承気湯、加味逍遙散、消風散、防風通聖散、当帰四逆加呉茱萸生姜湯などがあります。
アレルギーのひとはアレルギーの項をご参照ください。こちら プラセンタ製剤 ダブルリンクルX錠 片仔広 からどうぞ。
杏の花 (アンズのはな)
種子を薬用にします。漢方名を杏仁 (きょうにん)といいます長野県などで広く栽培され種子をしぼってキョウニン油にし、種子の圧搾カスに水を加えキョウニン水として利用します。鎮咳、去痰薬として麻杏甘石湯にも配合されています。
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老人性痒い痒い症候群
老化現象の一つとして、皮膚の栄養や新陳代謝が低下し、かゆみがおこる状態である。皮膚は乾燥して、鱗屑があり、白い粉が落ちるようなことはあるが、はっきりした皮疹のないのが特徴である。軽症の場合は、冬期だけ、それも入浴したりこたつなどで温まるとかゆみがでてくる。
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虚証で陰証であるので、熱状はないが掻痒を訴える。皮疹はほとんどないか、あってもわずかである。皮膚がカサカサして細かい落屑がある。皮膚の枯燥と掻痒を訴えるものに用います。胃腸障害のない人に限ります。
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皮膚に発疹もなにもないが、背中・腰・大腿部などがかゆい場合に用いられます。
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枯燥した皮膚に脂肪分を補給するだけで、かゆみが減少しかるくなることがあるので、皮膚に擦り込むと良い。
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その他
小青龍湯、温清飲、竜胆瀉肝湯、四逆湯、八味丸などがあります。
くず
漢方名は葛根です。葛根湯やその他の漢方処方に幅広く使われています。日本、中国で自生で土手や林のへりに自生しているのをよくみかけます。秋の七草の一つで「葛切り」としても利用され、根を解熱剤、肩こり薬として使います。
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にきび
にきび (尋常性ざ瘡・面皰)は青少年男女の顔面、前胸部、背部にできることがおおいのです。毛嚢 (毛孔)に一致した丘疹ができて、細菌が感染すると膿疱をを生ずるが、非化膿性のものもあります。一般に丘疹の先端に膿点があり、化膿がひどいと瘢痕や色素沈着をのこす場合があります。経過は一般的にながくかかります。
原因はいろいろあって、性ホルモンの急激増加や代謝異常などによって、毛孔に角質や脂肪がつまることによっておこります。胃腸障害、睡眠不足、食物の不摂生
(砂糖のとりすぎ、野菜不足)、皮膚の不衛生 (入浴や洗顔の不十分なこと)、女性では生理不順などが直接の原因になることもありますのでニキビの予防として注意したほうがいいと思います。
漢方では、ニキビも皮膚が正常でない状態とみて、患者さんの全身状態や患部を考えあわせて内服薬で治療します。ニキビの原因として漢方では、前述の諸原因のほかに、お血、肝障害、上衝などを追求します。
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実証ないし虚実中等度ぐらいの人のニキビに用います。顔面や頭部の発疹で、赤みをおび、熱性 (熱感)のあるものにもよい。便秘のある人は緩下剤と併用すると良い。
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体格中位、虚実中等位の体質のひとで、お血による諸症状を伴うニキビに応用します。ヨクイニンを加えると一層効果的です。
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体質が虚弱な人のニキビに用います。貧血や冷え性があり、お血の証があるもの、女性では生理不順のあるもの、赤みを帯びない色の悪いニキビにも応用します。
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その他
十味敗毒湯、小柴胡湯、桃核承気湯、黄連解毒湯、六君子湯、半夏瀉心湯、防風通聖散、などが応用されます。
こうした症状は プラセンタ製剤 ダブルリンクルX錠 片仔広 を併用すると、新陳代謝を促進し、免疫力をアップさせ皮膚組織の改善にも効果的です。
おけら
漢方名は朮 (じゅつ)、白朮蒼朮の二種があります。正月に使われる屠蘇散にも配合されます。体内の水分を取り除く不老長寿のくすりとして重用されます。水分を取り除くことからカビを防ぐ燻香料としてつかわれ、煙を立ちこめ邪気を取り除く作用があるともいわれます。
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肝斑 (しみ)
肝斑 (しみ)は顔面、特に眼や口の周囲にできる事が多く、褐色からやや黒味がかった不規則な形の斑点です。一般には中年以降の女性に多い。
過労 (精神的。肉体的)や日光に強くあった時や生理時に色が濃くなることが多い。肝斑の原因は、婦人科的病気、副腎皮質ホルモン障害、肝臓の障害、妊娠、妊娠中絶手術過労、化粧品使用などいろいろありますが、原因不明のものも多いのです。老人性の肝斑は、動物性食品を長年にわたり多食してきたひとに、早くからあらわれる傾向があります。
漢方では、全身的に体の調子を整え、体質を変え、抵抗力をつける目的で体内のお血をさり、肝機能を向上させるような働きの処方を用いて治療する。
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体内にうったいしているお血を目標にする。血色の良い丈夫な人に用いる。
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疲れやすく、月経不順、肩こり、頭痛、便秘、足の冷えなどいろいろの不定愁訴の多いものに応用する。
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その他
当帰芍薬散、温清飲、桃核承気湯、柴胡桂枝乾姜湯などが応用されます。
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鼻炎・蓄膿症
鼻炎は鼻の粘膜がおかされてはれ、粘液性または膿性の分泌物がでてくる状態で、急性鼻炎から慢性鼻炎になる事が多い。また鼻アレルギーといって、くしゃみ、鼻水、鼻ずまり、のでる「アレルギー性鼻炎」もある。
蓄膿症 (副鼻腔炎)は鼻腔の周囲にある骨の中の空洞に、炎症がおこり、膿汁が流れ出る病気で、鼻たけができたり、鼻ずまり、頭重、不快感、集中力の欠如などの傾向がでる。漢方では、鼻の病気は一種の体質病とみて、食物の不正
(偏食・砂糖のとりすぎ・肉食や加工食品の食べすぎ・野菜不足など)を修正するとともに、体質改善を目標に、それぞれの人にあう処方を用い、全身的に治療するのです。
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胃腸の状態が普通の人で、肩や首の後ろがこり、頭重、鼻ずまり、鼻水がでて、汗がでる気配がない場合に用います。
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この四処方は柴胡剤で、体力と体質の強弱によって使いわけます。胃腸・肝臓系統の弱い人に用いると風邪などひきにくくなり、鼻ずまりなどの鼻炎症状も改善されてきます。
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肥満型で、ほてい腹、赤ら顔、便秘があるもので、患部は湿って赤くただれるものに応用します。
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体力は普通以上あり、色は浅黒く、アレルギー体質、湿疹などがあり、腹直筋が緊張し、手や足裏にあぶら汗の多いもの、青年期の体質改善に効がある。
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胃下垂や胃アトニーのある人で、立ちくらみやめまいの伴う鼻ずまり・蓄膿症に、柴胡剤を合方して用いる。
キキョウ
漢方名は桔梗です。秋の七草の一つです。8~9月に根の外皮を剥ぎ水洗いし日干しにし根茎を生薬として用います。排膿散、荊芥連翹湯に配合されています。
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アレルギー体質
病気すると、普通よりも反応が過敏にあらはれる体質をアレルギー体質といい、特定の食品薬品、寒冷刺激などに対して異常な反応を示すものです。
このような体質の人は、生まれつき皮膚や粘膜が弱く、体に対する刺激に敏感で、普通の人なら全く反応をおこさないか、害にならないような各種の刺激に対して異常な反応を示すのです。
よくある症状、病気としては、皮膚の発疹、皮膚のただれ、じんましん、嘔吐、粘膜が弱く風邪の引きやすい人、鼻炎、咽頭炎、扁桃炎、リンパ腺炎、ぜんそく、気管支炎などがあります。漢方では、体力をつけながら、体質を改善することが肝心で長期に治療をすすめれば、効果が期待できます。
以下の漢方処方とともに症状に応じて、漢方薬、 プラセンタ製剤 ダブルリンクルX錠 、健康食品の 鹹穂蓬 (しほよもぎ) を服用すると体質の改善をはかることも可能です。
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じんましん、薬疹、のどがはれて発熱するものなどに用いる。一般に神経過敏のものや、子供では癇の強い子に適する。
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血色が悪く、筋肉がやわらかく、寒がりで、疲労しやすく、胃腸がよわくてやせている、夏は手足がだるい、かわったものをたべるとすぐに胃腸をこわす様な人に使う。
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体力が低下して、疲れやすく、寝汗、のどの渇き、動悸、咳があり、微熱が出やすい人に用います。
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その他
六君子湯、柴胡桂枝湯、大柴胡湯、小青竜湯、麦門冬湯などがあります。
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糖尿病
糖尿病は尿中の糖ではなく、血液中の糖 (血糖値)や血中インシュリン値などを調べることによって判断することになっている。
糖尿病は、遺伝的・家系的な素質、生活環境、年齢、肥満、精神的過労、運動不足妊娠、ストレス、薬物などいろいろなことが関係してはつびょうするもので、現代医学では糖尿病はコントロールすることはできるが、全治させることはできない。といわれています。糖尿病の特徴的な症状は、尿中に糖がでて体がやせてくる、高血糖が証明される、口渇、
(のどが渇き水が飲みたい)、多尿 (尿の回数・量がふえる)、疲労倦怠感、空腹感、多食 (特に甘い物をほしがる)などが一般的である。
糖尿病があると、皮膚病 (湿疹や水虫など)が出る事が多くなり、化膿しやすくなり、皮膚にかゆみがでるようになる。
また眼の疾患 (眼底出血、白内障、虹彩炎、眼筋麻痺など)が起こる場合も多い。また細菌やウィルスの感染によわくなるため、かぜなどをひきやすくなります。もっとも危険なことは動脈硬化を早める事で、そのために高血圧をおこし、心臓や腎臓を傷つけ命をちじめてしまうことになります。そのほか、合併症として、神経痛、自律神経障害、歯槽膿漏などがあらわれます。
漢方薬はどの処方でもそうですが、正常な値までは下げるけれども、それ以上は下げないという特徴があります。これに対して新薬というのはききめは早いけれども、正常値を超えて下げてしまうので、インシュリンなどでは管理のもとでやるべきで、必要以上に下げると低血糖になり危険状態になる場合があります。
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のどが非常に渇くので水をたくさん飲む、そのために尿の量がふえる。また非常に腹がへるのでたくさんものをたべる、という糖尿病の典型的な症状の場合に用います。また腰痛、疲労倦怠感、インポテンツの傾向のあるものに用います。ただし、胃腸がよわく、下痢しやすいとき、嘔吐があるときには用いない。
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前記の場合とは逆に、かえつて食欲がなくなり、現れる症状がはっきりせず、肝臓の機能もよくないと推測されるときに用いられる処方である。胸脇苦満がみとめられて、体力のある人には大柴胡湯、体力のない人には柴胡桂枝乾姜湯を用いる。
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体力もあり、体力の良い人の糖尿病で、肩こり、腹が張って便秘がち、血色もよく肥満して、歩くと息がきれるようなときに用います。
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体力が弱まって衰弱し、食欲がない時に用います。
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実証で体力の充実している人の、初期の糖尿病に用います。発汗しやすく、非常にのどが渇き、尿の回数も量も多い場合などです。
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その他
五苓散、補中益気湯、十全大補湯、七物降下湯などがあります。
漢方古方派以外の糖尿病の対策にもいろいろあります。評判の良いヤーコン茶もあります。当店、 糖尿病 の項をご参照ください。
桑の葉
糖尿病に利用されている、根は日本薬局方に収載され利尿剤として使われる。
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耳鳴り
耳鳴りには、キーンという高い音のもの、ゴーとかブーンという低い機械的な音のもの、セミの鳴くジーという音などがあり、このうち高い音と低い音のものは漢方でも難問です。耳鳴りの原因としては、外耳道炎、中耳炎、聴神経炎、耳垢、高血圧症、低血圧症、動脈硬化症、貧血、更年期障害、ヒステリー、老人性難聴、メニエル症候群など多数あります。漢方では、水毒、お血、便秘などから全身的状態を改善していく処方を用いていく。
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水毒による耳鳴りで、動悸、立ちくらみ、頭痛、めまい、のぼせ足の冷え、身体的動揺感、筋肉の軽い痙攣などを伴う場合に使います。
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高血圧症や更年期障害に伴う耳鳴りに応用されます。体格はがっちりしていても、神経質で、動悸やめまい、不眠などがあり、胸脇苦満の腹証のある人に用います。
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体の虚弱な人には②よりも良い。
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八味丸
老人性の耳鳴り、慢性腎炎などによる耳鳴りに応用します。尿に異常があり冷え性、腰痛、口が渇く、倦怠感をともなうもの。
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脳動脈硬化による耳鳴りに使います。
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その他
防風通聖散、大柴胡湯、香蘇散などがあります。
耳鳴り・難聴でお困りの方に につきましては漢方古方派の処方のほかに、後世派の処方も紹介してありますので参照してください。
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眼精疲労
眼精疲労には、遠視などが原因の屈折せいのものと、慢性の結膜炎などのための症候性のもの、および体調の変化によるためにおこってくるものがあります。
- 立ちくらみしやすい、頭重、頭痛、動悸、のぼせなどの症状があり、体力は中位の人で、目の疲れる時に用いる。
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体力が衰えて、疲労しやすい、話をすると口角に泡がつく、目に力がない、物の味がよくわからない、食欲不振、頭痛、微熱、目が疲れる。
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全身的に体力が衰えて、気力もなく、貧血気味のとき、大病後や手術後にも良い。
ナツメの実
ナツメの実を薬用にし漢薬名を大棗という。中国に自生したり、栽培されたりしている。実がお茶のなつめににているからと言う人もいるがどうですか。漢方では小柴胡湯、柴胡桂枝湯などに配合されます。
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生理不順・月経困難症
生理不順は生理の期日が遅れたり早かったりで順調でないものをいう。月経困難症は、生理中に不快な症状 (下腹痛、腰痛、悪心、嘔吐)を訴えるものをさします。漢方では、患者さんにお血
(おけつ)をみとめる場合が多く、その場合に駆お血剤とよばれる処方を用いて治療をおこないます。
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顔色が蒼白で、貧血気味、腰や下腹部、足が冷えて、虚弱体質で疲れやすいときに用います。
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生理不順で精神的にイライラしたり、怒りっぽくなったり、気分が落ち着かず、物事が気に係り、不眠、冷え、のぼせがあり、疲れやすい時に。
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体格は普通以上ですが頭痛、のぼせ、肩こりがあり、生理時にとくに強く現れる。また腹部が張った感じを訴え、月経が数ヶ月以上とどこっている場合や遅れがちな場合、月経の量の少ない場合、月経の1日、2日目に腹痛や腰痛のある場合が目安です。
-
月経量が多く、長引くために貧血するとき、出血をとめるとともに、増血作用もあります。
-
月経がおわる頃、または月経がおわったあとで腹痛や腰痛のおこる人に用います。
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その他
桃核承気湯、三黄瀉心湯、黄連解毒湯、半夏厚朴湯、柴胡桂枝湯、四物湯、十全大補湯などを使います。
べにばな
エジプト原産のキク科の植物で口紅の紅をとるのに利用されるほか種子は漢方名を紅花 (こうか)といいリノール酸を含みコレステロールを分解するがあり、動脈硬化の予防に効果があり、更年期障害にもよい。
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更年期障害・血の道症
更年期というのは月経の閉止する頃のことをさし、この時期に、女性に肉体的・精神的にいろいろな変化や症状があらはれてくることを更年期障害といっている。更年期障害は」、性成熟期から老年期に移行する40歳から55歳までの女性の通らねばならない一つの関門である。排卵が停止し、閉経の頃になると、卵巣ホルモン
(エストロゲン)の分泌が減少しはじめ、逆に脳下垂体前葉の性腺刺激ホルモンや副腎皮質ホルモンが増加するために、ホルモン系の調和が乱れるのです。このため間脳の自律神経中枢に影響を与えて、自律神経の失調をきたしてしまうのです。
症状としては、のぼせ、熱感、動悸、めまい、肩こり、頭痛、不眠、耳鳴り、発汗、血圧の変動などの自律神経系の変調、不安、興奮、神経過敏、沈うつ、健忘、ねたみ、やきもちなどの精神的変調、肥満、皮膚のつやが悪くなるなどのホルモン分泌による変調がおこります。
血の道症というのは漢方独特の表現で、これには更年期障害をもふくめますが、もっと範囲が広くて、月 (月経)に関する一切の病状を含み、年齢的には必ずしも更年期だけとはかぎらないわけです。
「血の道」とは女性特有の症状で生理と密接に関連しておこる精神・神経障害であるといわれています。
血の道症は女性特有の生理現象の前後あるいは最中に発生したり、増悪したりします。具体的には月経の前中後、妊娠、分娩後、流産後、人工妊娠中絶後、避妊手術後、更年期前後などにみられる精神・神経・ホルモン系の症候群をさしていいます。その症状は更年期障害の場合とにています。
漢方では、「おけつ」とよばれる (主として下腹部におけるうっけつ)症状があると、気のめぐりが悪くなり、また水のめぐりも悪くなるという病態を考えて、駆お血剤や順気剤等の入った処方を用いて治療をおこなう。
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体質は虚弱で、元気がなく、血色のよくない、冷え性の婦人で腹が軟弱で力がない、神経質でいろいろな訴えがたえない (不定愁訴の多い)人に用いる。症状としては、頭重、肩こり、めまい、不眠、精神不安、倦怠、食欲不振動悸、いらいらするなどがあげられっます。
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順気剤の一つで、「気の病」即ち心因性のものに有効です。この処方は単に機能 的なものに用いるだけでなく、器質的な症状のもの (たとえば、胃カメラ検査後のすっきりしない症状など)にも有効です。
のどになにかつまっている感じ、つかえた感じがする、胃腸の具合がよくなくて、吐き気がするが、吐いてもでない、不眠、不安、取り越し苦労があり、気分がふさがってイライラするような人に用います。
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体力は中等度以上あって、のぼせ気味で血色がよく、下腹部に「おけつ」の抵抗と圧痛のあるときに用います。
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顔色が浅黒く、頭痛、のぼせ、便秘、生理痛、腰痛、下腹痛のどの症状があり、症状がはげしく、少腹急結 (左下腹をこするように圧迫すると痛む)ある人に用いて効果があります。
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その他
、柴胡桂枝湯、小柴胡湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、桂枝加竜骨牡蠣湯、当帰芍薬散,黄連解毒湯、四物湯、釣藤散、柴胡桂枝乾姜湯などがあります。
当帰
北海当帰、大和当帰と二種類ある。日本独特のもので、体をあたためるのに使います。当帰芍薬散に配合され、貧血、「お血」、頭痛、産後の肥立ちに良い。
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不妊症・流産ぐせ
不妊症の原因の三分の一は男性側にあるといわれるので、治療にあたっては夫婦ともども原因を調べる必要があります。女性側の不妊症の原因としてもっとも多いのは、卵巣機能不全と卵管閉鎖である。
その他、子宮の発達が極端に悪いとか、人工妊娠中絶後の不妊、検査しても原因のわからないものなどあって、すべてが漢方の治療範囲に入るわけではありませんが漢方薬を服用することは全身治療となりますので、諸種の障害がとれて、体質改善がおこなわれ、受胎しやすい状態になります。
漢方治療をすすめる場合はあせらず服薬することこそ肝心です。流産ぐせのひとは、妊娠とわかった時点で、出産するまでの間、当帰芍薬散を服用しつずけるといいようです。
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顔色がさえないで、貧血気味、手足や腰が冷える、頭重、首筋や肩がこりやすい、腹がブワブワして弾力性がないようなときに用います。不妊症の人は少なくとも半年から一年は服用する必要があります。
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体力は中等度以上で、がっちりしていて、のぼせ気味、肩こりがひどく、腹がはる、生理痛、腰痛、下腹痛があり、月経の量が少なかったり、遅れがちであったりする不妊症で、貧血はなく、余り冷え性でないとき用います。
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その他
桃核承気湯、十全大補湯、加味逍遙散、小建中湯、きゅう帰膠艾湯、六君子湯などがあります。
これは、夫婦相協力して対策を考えるべきであります。婦人は 高麗紅参 を上記処方と同時に服用したり、 プラセンタ製剤 ダブルリンクルX錠 片仔広 の同時服用を考えてみるのも一法です。
桃の花
漢方では実のなかの種子を桃仁といい、薬用にする。中国、日本に自生したり栽培されたりする落葉の小高木です。血の道の薬として桂枝茯苓丸、桃核承気湯に配合される。
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腰痛
腰痛には内科的疾患からおこるもの (腎臓結石、腎炎、腎盂炎、腎臓膿瘍、慢性虫垂炎便秘、胆石症、内臓下垂症、糖尿病、高血圧症、感冒など)、婦人科的疾患や妊娠に関しておこるもの
(子宮後屈、子宮筋腫、子宮内膜炎、卵巣膿腫、更年期障害、卵管炎など)整形外科的疾患からおこるもの (打撲、捻挫、脊椎分離症、脊椎すべり症、椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、老人性後湾症、老人性亀背、坐骨神経痛など)、そのほかに特定の疾患がなくておこる腰痛に、脊柱の骨や関節の変化からくる腰痛に、筋肉性腰痛があります。
俗に言う「ギックリ腰」は、椎間板ヘルニアをおこすことが多いといわれます。原因不明の腰痛も数多くあります。
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老人性腰痛症や無理を重ねて疲労して腰痛のするものに用います。口が渇いたり、夜間の排尿が多い、また尿量の少ないこともある、下腹部で腹直筋がつっぱったり、逆に軟弱無力になっていることが多い。また、足に力がはいらないとか、足がしびれるというものに応用します。老婦人で背が丸くまがり腰痛もある老人性亀背にも用います。
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血色が悪く、冷え性で、腹部に弾力性がなく、体の筋肉の緊張も悪いような人の腰痛、婦人の腰痛、月経困難症などで疼痛が下腹部から腰や足の方へひきつれるように波及するものに用います。
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その他
当帰建中湯、当帰芍薬散、桃核承気湯、桂枝茯苓丸、苓姜朮甘湯、大柴胡湯葛根湯、十全大補湯などがあります。
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変形性膝関節症
四十歳から五十歳以上の年配の人におこる膝関節の非炎症性の痛みは、変形性膝関節症が原因である。
膝の関節を構成する骨や関節内に、老化現象から変化がおこり、形がかわったもので、膝がおもだるく、鈍痛があり、まげのばしの動作の時に痛みがつよく、音のすることもある。全身状態がおかされることはないが、関節に水がたまったり、正座ができなくなったりする。
骨の変形したものは完全になおらないが、軽いうちに患者にもっとも適する処方を用いると、痛みを軽減させると同時に老化防止的な効果のあがる場合が多い。膝を冷やす事や過度の運動はさけたほうが良いです。
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水ぶとりで、疲れやすく、あせをかきやすい、尿のでは少なく、腰から下に浮腫があったり、膝がはれて痛み、起居に不自由を訴えるものなどに用います。
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その他
八味地黄丸、桂枝加朮附湯、ヨクイニン湯、桂枝茯苓丸などがあります。
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四十肩・肩こり
四十肩、五十肩とかいわれる症状は、中年から初老期にみられるもので、一種の老化現象と考えられています。
多くの場合、肩甲関節周囲炎として発病し、滑液嚢や腱鞘など軟部の異常が主で、骨に変化がないのが通例です。
症状は、はじめは肩が重い、しびれ感があるなどで、ついで疼痛がおこり、急に肩が痛んで動かすことができなくなったり、手をうしろにまわすことも上にあげる事もできなくなったりする。
また昼間はさほど苦痛でないが、夜、床にはいって横になると、肩や腕がおもぐるしくなる症状た、ときには激痛のため眠れないとか、痛む肩を下にもできなくなったりします。漢方薬で証にあったものを服用すると、早くよくなることができます。肩こりは、肩だけでなく、首筋から肩、背中にかけて、重いようなだるいような、こわばるような感じがつよく現われているものをさします。また、単に肩付近の疾患だけでなく、原因は内科的疾患であるという場合が多くあります。主なものをあげると、胃腸疾患、肝臓疾患、循環器疾患、精神・神経疾患、婦人科疾患、耳鼻・歯科疾患などです。
漢方では、水毒、「おけつ」、などの体質と寒冷などの影響、日常の食生活、運動量などが大いに関係深いといわれています。
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五十肩、上腕神経痛、肩こりの強いものに用います。
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胃腸の弱いひと、筋肉にしまりがなく、汗ばんだり、手足の冷えやすい傾向で、のぼせがある場合に用います。
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その他
大柴胡湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、柴胡桂枝湯、小柴胡湯、六君子湯、加味逍遙散、当帰芍薬散、桃核承気湯、桂枝茯苓丸などがあります。
せんきゅう
根茎を薬用にします。江戸中期に渡来し、国内で栽培され日本独自のものです。川きゅうは採取し湯通ししてから乾燥する。婦人薬として、貧血、冷え性、月経不順、浄血に利用される。
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むちうち症
むち打ち症の一般的症状は、事故直後から首筋に痛みがあり、首の前後屈、横にまげる首をまわすなどの運動ができにくくなる。そのほかに、頭痛、肩や手のしびれ感や疼痛も訴える。また眼や鼻、耳などに異常が現れたり、精神症状
(不安、情緒不安定、めまい)が現れることもあります。
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むち打ち症は、一過性の外力が加わって首の骨が捻挫したためにおこります。いはば「頚椎捻挫」なのですから首や肩・腕の痛み、重だるさ、しびれ感を訴えるものが多いのです。体力が普通以上の人にはこの処方が効果的です。
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むちうち症には「おけつ」 (血液のうっ滞)症状が出現することが多いので、体力があり、一見健康状態にみえる人は、この処方を長期間服用してみる必要があります。下腹部に抵抗と圧痛があればより効果的です。
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虚弱体質で、貧血気味、疲れやすい、冷えやすい人で、不安感、めまい、不眠、情緒不安定などを伴うときに用います。
「おけつ」の症状の改善には漢方薬の プラセンタ製剤 ダブルリンクルX錠 片仔広 を同時に服用されると効果的です。
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慢性関節リュウマチ
原因は不明で種々の因子 (感染、外傷、寒冷、自己免疫など)などが考えられます。慢性、多発性、進行性の関節炎であることが特徴で、手足の関節のはれと運動痛から次第に肩、股関節におよび、寒冷や湿度の高い日、風雨などによって疼痛が増加し、ときには発熱することもあります。徐々に病状が進行し、各関節の硬直、変形、骨の欠損、自然脱臼などをおこして機能障害が顕著となっていきます。
治療は現代医学においても、薬物のみによらないで、各種の方法 (精神的安定・安静と治療体操・全身状態の改善など)を組み合わせて効果をあげようとしています。漢方の治療は全身状態の改善に役立つ有力な処方を用いて効果があがる場合が多いのです。
漢方ではリュウマチを風 (ふう)・湿・寒の邪でおこる体質病と考えて、それぞれの邪を苦逐する薬物の配合された処方を患者さんの証に応じて使いわけます。
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体力は中等度以下程度の人で、血色がすぐれず、多少発汗する傾向があり、のぼせ気味で、尿の出が悪く、手足の冷えるものに用います。
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体力が中等度以上の人で、急性期がすぎて激痛がとれ、関節がはれて、尿の少ないものに用います。
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その他
葛根湯、桂枝加朮附湯、防已黄耆湯、越婢加朮湯、疎経活血湯ヨクイニン湯などがあります。
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椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは体がかたくなることから生じるもので、背部や腰部の筋肉が鍛錬されていない人におきやすい。
椎間板というのは、脊椎骨をつなぎあわせている軟骨の板で、この中心部にある髄核が何らかの原因で後方へ脱出して、脊椎神経根を圧迫するためにいろいろな運動障害を起こすのです。
一般的には腰部椎間板ヘルニアがおおいのですが、頚部に起こる場合もあります。刺激物や嗜好品を極力さけるようにして、菜食を主にして、急性症状が落ち着いたら軽い運動やトレーニングを続けていくことも重要であります。
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前述の通りです。
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前述の通りです。
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前述の通りです。
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その他
、桂枝茯苓丸、苓姜朮甘湯、などがあります。
腰痛や肩こりについてはグルコサミンGスーパーの併用が非常に効果的です。ほかに、後世方の処方についての解説は 肩こり・腰痛・膝が痛くて歩けない からどうぞ。
ウコン
漢薬名をう金といい、インド、台湾、中国に自生します。インド原産の宿根草です。カレー粉の原料として広く利用されています。利胆、健胃作用があります。
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痛風
痛風は帝王の病と昔からいわれてきましたが贅沢病として現代人には一般的な病になってきました。原因は美食 (特にタンパク質)のとりすぎで、代謝障害をおこし、血液中に尿酸が異常に増加して、手足の関節に沈着しておこります。とくに男性に多発します。症状は、夜間などに突然関節の激痛をおぼえることからはじまります。
痛みは足の親指の関節にくることがもっとも多く、ついで足首、膝、肘、手の指などがはれあがって熱をもち、激痛で立てなくなる状態になります。
一週間位で一応おさまったようにみえますが、しばらくするとまた痛風発作がおこり、一年に数回繰り返すようになります。
痛風の治療は西洋医学でもいい薬はありますが、根本的に体質を治していく漢方薬の服用と食養生が大切なことはいうまでもありません。
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大柴胡湯合桃核承気湯又は大柴胡湯合桂枝茯苓丸
美食や酒がすぎ、贅肉がついている、肥満型または重役型の人の痛風にもちいます。上腹部が緊張して、胸脇苦満がみとめられ、下腹部にも「おけつ」の抵抗と圧痛がみとめられる場合にいい。
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俗にいう太鼓腹で、臍を中心としてでっぷり太った肥満型の人の痛風に用います。肩こり、息切れ、頭重、のぼせ、便秘などの症状の伴うものに用います。
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一般に色が白く、筋肉が柔らかく、いわゆる水太りの肥満型の人の痛風に用います。体にしまりがなく、非常に疲労しやすく、汗をかきやすく、尿の出が少ないなどの症状に敵します。
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発熱して、悪寒がし、のどが渇いて汗が出る、尿の出が少ないような場合に効果があります。
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その他
柴胡桂枝湯があります。
肉桂
肉桂樹の樹皮を薬用として利用します。桂皮として漢方では胃腸薬によく配合されます。昔、お菓子屋で赤い糸で束ねて「ニッキ」としして売られていたこともあり、八ツ橋の原料として使われていることは広くしられています。
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肥満症
肥満症は、体内に脂肪が異常に蓄積して肥満した体質のことです。中年以降の太りすぎ、動脈硬化症、高血圧症、心臓病、糖尿病、痛風、肝臓疾患など、いわゆる成人病をひきおこしやすいのです。
また、肥満の程度が高いほど、死亡率は高いといわれ、軽度の肥満で1.4倍くらい、中度の肥満で2倍、超肥満体で3倍近い死亡率をしめしています。
肥満の程度を知る方法はいろいろありますが、まず標準体重を知る必要があります。
体格指数 (BMI = Body Mass Index)の求め方
BMI = 体重 (kg) ÷ 身長 (m) ÷ 身長 (m)
標準BMI = 22
25以上 = 肥満
25未満 18.5以上 = 普通
18.5未満 = やせ
ということですがいかがでしょうか。
肥満の防止と治療には、食養生と運動を併せて行う必要があります。漢方薬はいわゆるやせ薬ではなく、病的な症状を改善していくうちに、その人にもっとも適した体重になるのです。
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体格がよく、筋肉のしまりもよく、栄養、顔色もともによく、美食や運動不足のために皮下脂肪が沈着している人で、胸脇苦満があり、肩こり、便秘、頭重、息切れ、高血圧、動悸などのあるときに用います。「おけつ」の症状や、女性では生理不順やのぼせがある場合には、桃核承気湯、または桂枝茯苓丸を併用してもいいです。
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体が柔らかい感じで、臍を中心に腹部が充満している太鼓腹の人で、肩こり、便秘、息切れなどのあるときに用います。俗にいう脂肪太りの人に最適です。
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一般に皮膚の色が白く、筋肉もやわらかく、汗かきで、疲れやすく疲労すると浮腫がでる、また体にしまりがなく、尿の出も少ないといった、俗にいう水太りのひとに用いることが多い。
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その他
、柴胡加竜骨牡蠣湯、桂枝茯苓丸、桃核承気湯、当帰芍薬散加味逍遙散,三黄瀉心湯などがあります。
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肝炎
肝炎には急性と慢性があり、急性肝炎は原因からみると、肝炎ウイルスでおこるものがもっとも多く、そのほかのウイルスや薬剤の中毒などによる肝炎もあります。
肝炎ウイルスによる急性肝炎は病原ウイルスの発見により、A型、B型、非A非B型に分けられています。ウイルス肝炎をおこすウイルスのうち、A型ウイルスは便中に排泄されますが、B型ウイルス、非A型非B型ウイルスは、血液や唾液などの体液に存在しています。
したがって、A型肝炎は食品から経口的に感染しますが、B型、非A型非B型肝炎は輸血などのほか患者との接触、または食品を介しても感染します。
ウイルス肝炎の予防でまず考えられるのはこれらウイルスに汚染された水や食品などをとらないことです。煮てたべるとまずA型肝炎にはかかりません。血液や体液にはB型ウイルスや非A非B型がふくまれていますので、輸血が原因になります。
A型肝炎の予防にはガンマ・グロブリンの注射が有効です。B型肝炎の予防にはワクチンと特殊なガンマ・グロブリンが有効です。成人では普通はワクチンを使います。
急性肝炎の症状、食欲不振、発熱、のどの痛み、頭痛、関節痛、吐き気、腹痛など風邪や胃腸障害に似た症状ではじまり、全身がだるく、非常に疲れやすくなる特徴があります。
濃い黄色の尿がでるようになり、発疹がでたり、リンパ節がはれたりします。約一週間ほどで黄疸がおこってきます。人によっては黄疸症状が起こってこないこともあるので注意を要します。慢性肝炎は、急性肝炎がなんらかの原因で治らずに慢性化したもので、病状の推移によっては肝硬変症に進行することもあります。
慢性肝炎は病気の軽重や時期などによって、極めて幅の広いさまざまな症状を呈します。即ち全く自覚症状のないもの、食欲不振、だるい、吐き気、不眠など急性肝炎と同じような症状があらはれるものから、急速に肝硬変症に移行してしまうものなどがあります。慢性肝炎によくみられる症状としては、前記のほかに、腹部の膨満感、右上腹部の鈍痛や圧迫感、皮膚のかゆみ、関節痛、手掌紅斑、首・上腕・前胸部などにこまかい血管の拡張のみられるクモ状血管腫、アルコール類に弱くなる、出血傾向、黄疸、浮腫、腹水、女性では月経異常がみられることがあります。
漢方では、慢性肝炎、急性肝炎と特に区別せず、その経過によって顔色や陰陽虚実に分類して処方をきめて治療します。
急性肝炎、慢性肝炎とも証があえば回復に向かっての効果が期待できます。
-
肝炎初期はいわゆるかぜ症候群からはじまるので、漢方でいう太陽病の時期なのでこれを用います。
-
黄疸が現れて便秘がちになり、口渇があるようなときで、悪心、胸内苦悶を伴う場合に用います。漢方で言う陽明病の時期です。
-
当店取り扱いの高麗紅参が最適です。胃腸が弱く、食欲不振、顔色が悪い、冷え性、軽い吐き気、口に生唾がたまるなどの症状がある場合に用います。
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真武湯
抵抗力が弱く衰弱気味で、気力もなく、下痢をしやすく、血色も悪く、冷え性である場合に用います。
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その他
柴胡桂枝湯・小建中湯・四逆湯・加味逍遙散・補中益気湯・六君子湯・黄連解毒湯・小柴胡湯などを使います。
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黄疸
黄疸では白眼の部分が黄色くなります。胃の具合が悪く、ムカムカして食欲が減退し、発熱を伴うなどの症状があらはれて、白眼が少し黄色っぽくみえれば、急性肝炎の前兆と考えて間違いありません。
休養と安静が大切で、栄養もバランスよくとる必要があります。酒、たばこ、カレー、ニンニクパセリ、トウガラシ、こしょうなどは厳禁です。
-
吐き気、食欲不振、胸内苦悶、便秘、尿量減少、発熱、黄疸のある時に用います。
- 小建中湯 虚証で、黄疸で尿が多量に出る時に用います。
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高麗人参のエキスや錠剤があります。舌は乾燥していないが、食欲不振悪心、嘔吐、下痢などがあり、裏が虚して寒のあるものに用いる処方です。
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実証のひとで、胸脇苦満の腹症が著名で尿のでは少なく、便秘のある場合に用います。
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肝硬変症
肝硬変症は肝臓の疾患の厳しい状態といえるもので、慢性に経過し、治りにくく、死亡率も高い病気です。日本でも年々増加の傾向にあり、肝がんとの関係も深い疾病です。症状は肝臓が悪くなって腫大し、のちには縮小する。
病気が進むと、腹水や浮腫、黄疸があらはれ、腹壁静脈が怒張するようになり、脾臓の腫大、下肢の浮腫、皮膚のかゆみ、クモ状血管腫、手掌の紅斑などがみられます。
肝硬変の原因としては蛋白質・ビタミンB1群の不足、脂肪摂取の過剰、アルコール性飲料のとり過ぎ、ウイルス性肝炎、肝ジストマ症、マラリヤ、薬品 (砒素、鱗、四塩化炭素、サルファ剤など)などがあげられます。とくにアルコールとウイルス性肝炎が重要な原因であります。
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気分が重く、胸がふさがったようで、食欲がなく、悪心があり、大小便ともに出が悪く、口渇があり、黄疸や浮腫がある場合に用います。大柴胡湯や小柴胡湯と合方して用いる場合が多い。
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茵ちん五苓散
口渇と尿不利黄疸を目標として用いる。
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肝臓の腫大、黄疸、腹水があり、口渇、疲労倦怠食欲不振を訴え、便秘傾向で尿量減少などの症状があるときに用います。
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肝臓の肥大、疲れやすい、体がだるい、黄疸、便秘などの症状があるが、体力がまだかなりある場合にもちいます。
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小柴胡湯合茵ちん蒿湯を用いる場合よりもさらに体格がよく実証で、腹部が全体にかたく張っていて、便秘がちで体力のある人に用います。
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肝硬変が進行して、腹水、黄疸、浮腫、全身衰弱のあるものに用います。
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その他
竜胆瀉肝湯などを用います。
肝炎、肝硬変症には 片仔広 (へんしこう) も併用するといいかと思います。
アカヤジオウ
漢方名を地黄といい、根を薬用にします。糖尿病、前立腺肥大、老人性腰痛、白内障、精力減退に利用されています。
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前立腺肥大
男性のみにある一種の老化現象です。前立腺が肥大するために尿のでる勢いが弱くなり、一回の排尿に時間がかかり、ひどくなってくると尿が全部でてしまわないで一部が膀胱に残ってしまいます。そのために、たびたび尿意をもようします。最悪の場合尿閉を起こして尿が出なくなることもあります。初期の場合は漢方薬が効果のある場合が多くあります。中期の場合も新薬のハルナールの服用に挟んで漢方薬を服用するのも一方です。
いずれにしても治らないのですから、いろいろと対応策を考え、最悪、膀胱に尿が三分の一も残るようでしたら手術も考えなければなりません。
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初老以降のひとで、脱力倦怠感があり、臍下が軟弱無力で、夜間多尿、腰痛、精力減退のあるとき用いて治療効果があり、また予防や再発防止の効果を持っている。
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その他
大黄牡丹皮湯、桃核承気湯、桂枝茯苓丸などがあります。
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排尿異常・尿が近い
排尿異常には、排尿困難、尿の出しぶり、尿利の減少、尿閉、頻尿、残尿感、排尿痛、尿失禁、多尿、乏尿などがあげられます。
尿が近い場合は尿道炎や膀胱炎が原因になっている場合がもっとも多いですが、精神的に緊張しやすい人、老人、糖尿病の人などでもおこります。
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排尿異常にもっとも多く用いられる処方です。口渇と多尿の糖尿病、前立腺肥大のための排尿困難と頻尿や残尿感など、子宮手術後の尿閉や残尿感、萎縮腎による多尿、産後の尿失禁、妊娠末期の尿閉や残尿感などに応用できます。
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膀胱炎や尿道炎で尿の出にくいもの、出しぶるもの、排尿痛のあるものに用います。この処方には利尿、消炎、止血の作用があり尿路をなめらかにする効果があります。
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腎炎やネフローゼ、心臓病などの場合で尿の出が悪い場合に用いて効果があります。
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肝臓疾患などあって、口渇、尿量減少、便秘、上腹部の膨満と抵抗のあるときに用います。
こがねばな
中国東北部が原産の多年草。漢薬名を黄ごんといい消炎、解熱、利尿剤として利用します。小柴胡湯、柴胡桂枝湯、黄連解毒湯に配合されます。
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浮腫 (むくみ)
むくみとは、体表部分に余分な水分がたまっている状態で、むくみの現れ方は病気によって違いがあります。腎臓病からくるものは、顔からはじまり、心臓からくるものは手足の末梢におこります。むくみをおこす病気としては腎臓病、心臓病、肝臓病、脚気、妊娠中毒症、栄養失調症、貧血症などがあります。
漢方では浮腫を水毒と考えて、体内に偏在する水分を調整する処方を用いて治療を行います。
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主として腎臓病 (急・慢性症のネフローゼ、糸球体腎炎)でむくみ、尿量減少口渇のあるときに用います。
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その他
柴苓湯、八味丸、十全大補湯、防已黄耆湯、防風通聖散、桃核承気湯、越婢加朮湯、当帰芍薬散、小青龍湯などがあります。
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口臭
口臭には、その原因となる種類の病気が多く、およそ次のようにわけられます。原因になっている病気を治すことが必要です。
- 歯の病気→歯茎や歯根に慢性的炎症がある場合。
- 口や咽喉の疾患→口内炎、慢性の扁桃炎、などの場合。
- 食物→例えばニンニク、ラッキョウなどによる場合。
- 食道や胃の疾患→食道ガン、胃炎がある場合。
- 呼吸器系の疾患→副鼻腔炎、慢性気管支炎、肺結核、肺壊疽、肺炎などの場合。
- 神経的なもの→口臭があると自分で思い込んでいる場合。
漢方処方
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主として消化器が悪いときにもちいる。心下部がつかえて、悪心や嘔吐があり、舌は白くなり口が苦い状態で口臭を伴っている時に用いる。
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その他
四君子湯、葛根湯加辛夷川きゅうなどがあります。
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痔疾
痔には痔核 (いぼ痔)、裂肛 (切れ痔)、痔ろうがあります。痔核は直腸の末端にある痔静脈叢がうっ血して、その一部がはれるもので、できる場所によって外痔核と内痔核があり、内痔核は脱肛の形をとることもあります。痔の主な症状は、疼痛、かゆみ、不快感、出血などであります。痔がおきるのは生活態度、便通、食物のかたよりなど、習慣に関係することが非常に多いのです。痔を予防するには、肛門部位をうっ血させないようにすればいいのです。それには冷えるところにすわらないようにし、下半身のうっ血」をふせぐために、常に歩くことによって脚の筋肉を訓練することが大切です。
漢方では肝臓の機能を高める処方や、「お血」をとる処方を用いて、うっ血をとり、便通を整えるように体調を持っていくことを目的として治療をすすめていきます。
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水戸藩の侍医原南陽の処方で、痔の内服薬として有名です。疼痛、脱肛、出血の初期の痔にはすぐれた効き目があります。慢性化した痔は、続けて服用することにより好転します。患者の体力は中位であまり衰弱していないもの、出血の多くないものに用います。また陰部の掻痒や疼痛のある場合に用います。
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「お血」が原因と考えられるもの、婦人科疾患からくるもの、また産後、生理不順、生理痛などの場合に用います。
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桂枝茯苓丸を用いる場合より、症状がつよく、のぼせ感、便秘があり体力のあるものに用います。
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痔出血がつよく、貧血気味で顔色が悪い、立ちくらみ、疲れやすいようなときに用います。
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痔核の疼痛がはげしく、排便後などにはなはだしく痛むもの、虚弱または衰弱した婦人の下腹部痛、腰背部痛、出血などがあるものに応用します。
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出血、貧血があり、顔色も悪く、体力、気力もないもの、虚弱体質の痔疾、脱肛などの症状が慢性になっているものに用います。
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その他
十全大補湯、大黄牡丹皮湯、六君子湯、紫雲膏、麻杏甘石湯、桂枝加芍薬湯などがあります。
はまぼうふう
漢方薬名を防風といい、海岸の砂地に自生する小型の多年草です。根茎を薬用にします。防風通聖散に配合され幅広く利用されます。
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高血圧、動脈硬化症
血圧は非常に変動しやすいのですが、一般に最高血圧が150ミリ水銀柱、最低血圧が90ミリ水銀柱以上を持続しているときが、高血圧症です。
高血圧症は本態性高血圧症と二次性高血圧症 (腎疾患、妊娠中毒症、内分泌疾患、動脈硬化などの原因疾患があるためにおきるもの)にわけられます。
高血圧の初期は、頭痛、頭重感、不眠、めまい、肩こり、耳鳴り、息切れ、動悸、蛋白尿、便秘下肢の浮腫などがあります。
動脈硬化症は、コレステロールなどがたまって動脈壁が厚くなって、弾力性がなくなってかたくなり、血液の通る部分が狭くなった状態と考えられます。原因としては生まれつきの体質もありますが、働き盛りの頃からの生活態度に大きく影響されるようであります。
例えば、脂肪食のとりすぎ、高血圧が持続進行するとき、ホルモンの異常、精神的ストレス、遺伝的素質が原因となる場合があります。
脳動脈に硬化がおきると、物忘れ、めまい、頭痛 (特に起床時の)、耳鳴り、手足のしびれ、脳卒中などを呈します。冠状動脈では、前胸部の圧迫感や痛み、動悸、息切れ、胸のしめつけられる感じ、狭心症、心筋梗塞などを起こします。
腎動脈では、尿の異常、浮腫、夜間多尿、尿毒症などをおこします。下肢動脈の硬化はびっこをひきはじめ、軽快に歩けなくなります。
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充分体力のある人で、肥満し、便秘がち、肩がこりやすい、厚い乾いた舌苔があり、頭重、みぞおちからその両脇にかけて張って苦しく、抵抗と圧痛がみとめられるときに用います。
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体力が中等度以上の人で、顔が赤い、耳が赤い、気分がいらいらし、頭に血がのぼっている感じがする、みぞおちがつかえて気分が悪い、頭痛めまい、耳鳴り、鼻血が出る、目に充血がある眼底出血を起こしやすい、不眠、不安感があるような場合で便秘があるときは三黄瀉心湯、便秘がない時は黄連解毒湯を用います。
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体力のある人で外見上は元気そうですが、血圧が高く、動悸、不眠精神不安、精神過敏で興奮しやすく、ものごとに驚きやすい、胸脇苦満がみとめられるときに用います。
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柔らかい感じの肥満体で、いわゆる太鼓腹といって臍を中心に腹がふくれて充実しており、美食家で便秘がちのひとに用います。
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体力は中等度以下で、疲れやすく、余り元気もなくて、顔色もさえず、少し冷え性の傾向があり、胃腸はあまり悪くはないひとで、最低血圧が高いもの、尿蛋白が陽性で、腎硬化症、腎炎のための高血圧症に用います。
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中年以降体力がやや弱く、足腰が冷えたり、また足腰がだるいとか腰痛があり、疲れやすく、足の力が弱くなり、口が渇き、夜間の排尿回数が多く、下腹部が軟弱または知覚異常がある場合に用います。
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早朝から午前中にかけて頭痛がする、めまい、肩こり、のぼせの傾向がある、眼が充血する、よく物忘れするなどの症状に敵する。脳動脈硬化症に効果があります。
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体力と気力が衰えて、血色が悪く、皮膚が乾き、動作がたいぎで、記憶力も低下し、腹力も脈も軟弱で、貧血の傾向のある場合に用います。
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その他
抑肝散・四物湯などがあります。
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低血圧症
最高血圧が90ミり水銀柱以下を普通低血圧症といいます。本態性と症候性にわけられ、低血圧症の大部分は本態性のものです。症候性では、慢性病で衰弱がひどい場合や持続的出血のある場合、内分泌障害のある場合が原因となります。
本態性では、一般に内臓などの発達が不十分で、いわゆる無力体質、筋肉その他が弱くたるんだ状態であつて、体全体の働きが悪いために、手足が冷える、疲れやすい、頭痛、めまい肩こり、イライラ、根気がつずかない、耳鳴り、たちくらみ、胃がもたれる、寝つきが悪い、朝起きられない、女性では冷え性で月経不順であるなどの症状を呈します。本態性低血圧の原因としては、遺伝的傾向によるものアレルギー説などがあります。
漢方では、胃腸を丈夫にして、根本的に体力をつける処方を使って、その人の最適の血圧をめざします。
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真武湯
生まれつき胃腸弱く、血色もすぐれず、手足が冷え、めまいや立ちくらみがあり、下痢しやすく、腹にも脈にも力がなく、疲労しやすいものに用います。
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普段から胃腸が弱い、血色がすぐれない、冷え性で、食欲が低下している、口に薄い唾がたまる、尿が水のように薄く、尿量も回数も多いときに用います。また、腹痛や下痢のある場合にも用います。
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手足がだるい、ことばに力がなく、眼にも力がない、口に泡のような唾がたまる。熱いものをたべたがる、臍のところで動悸がする、腹にも脈にも力がないというような体全体に力がないときに使います。
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下半身に力が入らない、足腰が冷えてしびれる、歩くと疲れやすく、夜間多尿の場合に用います。
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虚弱体質の女性で、貧血、冷え性、肩こり、めまい、頭痛、動悸、腹痛などの症状に用います。
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その他
加味逍遙散・六君子湯・四君子湯などがあります。
牛黄
「ごおう」と読み牛の胆嚢又は輸胆管にできた結石で漢方では2000年来使われてきた。産地によって品質に差があり、価格差もあり、品質を見極めるには職人的な経験と勘が必要です。心臓が重苦しい、血圧が高い、酒を飲みすぎた中風で片方の手がうまく動かない、という人によくつかわれます。
コール酸、デスオキシコール酸、胆汁酸、ビリルビンなどが含有されています。
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貧血
貧血は血液中の赤血球の数や赤血球に含まれる血色素の量が減少している状態で、皮膚が蒼白色になる症状のほかに、口唇、咽頭、眼瞼結膜が白くなってくる。
自覚症状としては、動悸、息切れ、だるさ、疲れやすい、むやみに眠い、めまい、失神、寒がり、考えがまとまらない、頭痛、耳鳴り、肩こり、視力低下、吐き気、あくびなどがあげられます。
体内の鉄分の欠乏によっておこる鉄欠乏性貧血は、消化器系統に障害を起こし、舌炎や胃液無酸症などをおこすこともあります。貧血にはこの他、溶血性貧血
(黄疸をおこす)、悪性貧血 (ビタミンB12の不足による)、再生不良性貧血 (骨髄の造血機能の低下による)、失血性貧血 (胃腸からの出血・痔や外傷などの出血による)の種類があります。
漢方では、貧血を亡血、血虚などと称して「脾胃虚弱」が原因と考え、消化器系統をつよめ、全身の諸器官を正常にし、造血臓器すなわち骨髄を丈夫にし機能を高めようという考えです。
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平素から体の弱い人、病後や手術後の衰弱のとき、神経の過労による不眠、出血、健忘、神経症をおこしたとき、再生不良性貧血のも効果あるといわれる。
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全身の衰弱で、気力・体力とも落ちている時、胃潰瘍などの出血がはげしく、体力が消耗しているときに用います。ただし、あまり食欲不振のひどい人や嘔吐がある場合には用いません。
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筋肉が柔らかく、疲労しやすく、足腰が冷え、頭痛、頭冒、めまい、動悸などを訴え、顔が青白く、婦人では月経障害などのも用います。
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出血が長引き、めまい、下腹部痛がある場合、子宮出血、月経障害冷えやすい場合に用います。痔出血、腎出血などにも応用されます。
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その他
補中益気湯、四物湯、黄連解毒湯、三黄瀉心湯などがあります。
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腎炎、ネフローゼ
腎炎には急性と慢性があって、急性腎炎ならともかくとして、慢性腎炎には本質的な治療法はないとされています。漢方では病名には関係なく、各人の病態と証によって処方が考えられるので、有効な場合が少なくないのです。
急性腎炎は子供がかかりやすく、そのほとんどが扁桃炎などの後につづいて発病し、体のだるさ、食欲不振、口渇、瞼の浮腫、血尿、蛋白尿、尿量減少などの症状が現われます。慢性腎炎の症状は、尿と血管系に特徴があります。即ち、尿量減少、尿比重の上昇、尿中に多量の蛋白が出るほか脂肪体、尿細管上皮細胞、赤血球がふくまれ、血圧上昇、心肥大などがみとめられます。
ネフローゼは腎臓症ともいわれ浮腫と尿中の蛋白を特徴とする病気で経過は一般に長く、半年以上から数年におよぶことがあります。
漢方では、腎炎とネフローゼを区別せずに、それぞれの証にあった治療をしていきます。腎炎の人は風邪にかかりやすい傾向がありますので、基本的な養生法
(安静、保温、食事療法)を守る事が大切です。
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中等度以上の体力があって、浮腫と尿利減少、口渇があるときに用います。急性腎炎、ネフローゼの初期に用います。
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体力中等度以上の人の急性・慢性腎炎に用います。口渇があり、発汗しやすく、尿の出が悪いもので、浮腫がある場合や頭痛、嘔吐を伴う場合にも有効です。
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これらの四処方を患者の体力とそのときの症状に応じて用います。多くの場合これらの処方に五苓散を合法して用いて効果があります。共通の症状として、口が苦い、口がねばる、吐き気、首の横から肩にかけてこる、胸脇苦満があるときの腎炎に用います。大柴胡湯はかなり体力があり、便秘がちの人、小柴胡湯は体力はあるが大柴胡湯ほどはがっちりしていない人で便秘のない場合で、柴胡桂枝湯は小柴胡よりやや体力が落ちていて、多少のぼせる傾向で、汗をかきやすい人の場合、柴胡桂枝乾姜湯はさらに体力がおちていて、疲労しやすく、動悸があったり、寝汗のでやすい傾向のある時に用います。
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体力が落ちている慢性腎疾患に多く用いる処方です。汗をかきやすく、疲れやすく、腰以下が重く感じて冷え、下肢がむくんだり、膝がいたむ、また尿の出が少ないなどの症状があり、全体として、色白または青ふくれという感じをうけるものに用います。
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体力がやや落ちている人の腎炎、ネフローゼに用います。ことに妊娠腎に有効です。症状としては、顔色が白い、または青白い、手足が冷え、めまいや動悸がある、頭重、貧血、浮腫、肩こり、蛋白尿などがあり、婦人では月経異常や腹痛がある、腹力は軟弱で、胃部振水音がみとめられる。
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その他
茵ちん蒿湯・八味地黄丸・小青竜湯・七物降下湯などがあります。
コブシの花
薬用には花と蕾を利用する。漢薬名を辛夷といい鼻ずマリやいびきの妙薬です。比較的高価で山間部の人によって良い副業になる。
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しゃっくり
何らかの原因によって横隔膜が痙攣し、声門の閉鎖に伴って特有音を発するものです。しゃっくりの主な原因には種々の消化器疾患 (胃炎、胃拡張、胆石症)、呼吸器疾患
(肺炎、胸膜炎)、脳炎、脳出血、尿毒症、外科手術などがあり、そのほか神経性のもの、ヒステリー性のものなどがあります。種々の内服薬物によるしゃっくりもある。
胃の具合が悪く、みぞおちがつかえて張りきみで、激しい嘔吐や頭痛ががあり、項部が緊張し、足が冷える傾向で、脈は沈んで遅い場合に用います。頭痛がなくても効くことがあります。
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吐き気
吐き気または悪心は、ムカムカして吐きそうな気分をいう。吐き気は胃や腸に病気があるためにおこることがもっとも多いが、そのほか肝臓疾患、腎臓病、生殖器の疾患、扁桃炎、妊娠、脳腫瘍、ヒステリー、目や耳の疾患でもおこります。
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中等度の体力の人の吐き気または嘔吐で、動悸やめまいもするようなもの、胃につかえた感じがあり、尿の出が少ないものにもちいます。この処方は、つわりの嘔吐にも用いて効果があります。
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つよい悪心があって吐いたり、発作性の激しい頭痛があって吐く時に用いられる。吐くものの量が少ない場合に用います。
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体力は中等度の人で、胸脇苦満や舌の白苔があったり、口が苦かったりして歯をみがくときなどに吐きそうになる場合に用います。
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その他
五苓散・半夏瀉心湯・人参湯、四逆湯・大黄甘草湯などがあります。
さるのこしかけ
ツガ、ブナ、ナラなどの古木に発生します。漢薬名を霊芝といい抗がん作用があるということで広くつかわれます。
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かぜ
かぜのウイルスは、既に100種以上発見されていて、そのウイルスの種類によって、かぜの症状の現れかたに変化があるわけです。
一般にかぜに共通の症状は、頭痛、悪寒、発熱で、そのほかにそのときに感染したウイルスの種類によって、さまざまな症状が伴うし、病人のそのときの体力
(抵抗力)の保持の程度で、千差万別の病態が現れます。
現代医学的には、まだかぜを治す薬は発見されていないのです。かぜ薬として使われているものは、かぜをひいたことによりひきおこされた炎症、すなわち二次感染に対する治療薬にすぎず、これらはかぜのひきはじめの症状に服用しても、かぜを治す力はなく、むしろ副作用
(胃腸障害)をおこす場合もあります。
漢方ではかぜのひきはじめのあらゆる症状に応ずる処方はもちろんおこと、二次感染によっておこる各種症状に対する処方までも、すべてそろって用意されている。
漢方療法の知識と経験のある人に、そのときのかぜの症状に適応する処方を選んでもらって服用すると、流感の場合でも普通の感冒でも、気持ちよくなおる場合が多いのです。漢方では、ウイルスに感染するのはそれなりの体の不調があると考えて、それを治す薬を選択して与えるのですから、からだの不調が治れば、たとえインフルエンザのような悪質、強力なものでも退治することができると考えているのです。
またかぜを大別して「熱いかぜ」と「寒いかぜ」にわけて治療するするのも漢方の特徴です。
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かぜのひきはじめ
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熱いかぜ
普通かぜをひくと悪寒がして、寒い寒いといって保温しているうちにまもなく熱がでて熱くなり、患者は熱感を訴える。この状態が「熱いかぜ」で、たいてい頭痛を伴い、脈は浮いている。
(表在性の脈)。こういう場合は安静にして体を温め、少し汗をかけば、薬を飲まなくても普通は治ってしまうのです。しかし、ウイルスの毒の強いかぜや流感で、これだけで治らない時に薬をつかえば早く治るのです。
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普段から体が丈夫で、体力のある人や病状がきつい時に用います。子供は成長期にあり活力があるので、体力のある人と同じように麻黄湯を使います。ただし老人や体の虚弱なこどもにはあいません。この処方は、高熱が出て、強いせきをしたり、腰や膝など体中の関節が痛み、脈は浮いていて非常に力強く自然には汗が出ないなどを目標にして使います。本方を服用して体を暖かくしていると、軽く汗ばむか、尿が沢山出て熱がさがる。
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体力が中等度以上の人で、頭痛、発熱、悪寒があり、首のうしろや首筋がこわばる症状もあって、汗がでる気配が全くない (無汗)という場合に服用すると、汗をすこしかき、熱が下がり、かぜの気配はなくなってしまう。
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普段から体が弱くて体力のないひとは、ねつが出ると自然に汗をかく。なんとなく汗ばむ傾向のある人で漢方では自汗といってあぶらあせのようなジワジワとした非常に不愉快な汗です。頭痛や悪寒を伴います。また人によっては鼻がぐずつくとか、頭髪にふれるとピリピリ痛む事があります。桂枝湯を服用すると、不愉快な汗がとまり、熱が下がってさっぱりとします。
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虚弱な体質で、胃腸が非常に弱いひとは、かぜをひくと胃がもたれ、頭重、めまい、耳鳴り、下痢などの症状がでるもので、香蘇散を服用すると、軽い発汗があり、熱が下がって他の症状もとれます。
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寒いかぜ
かぜをひいて、寒気がつよくて、青白い顔で手足も冷えている、体温計ではかると熱は上昇しているが、顔も赤くならず、ぐったりしていたり、床に入ってふとんをかぶっているような状態が「寒いかぜ」です。脈は弱く、のどがチクチク痛むとか、頭痛、咳、体の痛みなどを訴えます。「寒いかぜ」になる人は、普段から虚弱で冷え性のひとが多いですが、平素丈夫でがっしりした人に出る場合もあります。
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体力が中等度以下の人の寒いかぜのひきはじめで、寒気がつよく、頭痛がし、咳がではじめ、のどがチクチク痛むなどの症状があるときに非常によくきく処方でわりに簡単に治る場合があります。
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真武湯
普段胃腸が弱く、冷え性で血色がわるく、下痢しやすい人の寒いかぜに用います。一般に脈にも腹にも力がなくて、疲労倦怠がひどく、生気にとぼしい。体温があがっていても、患者自身は熱感がなく、寒気がつよい。熱がなかなかさがらず体が衰弱し、体が重くておきているのが苦しく、寝てばかりいるという。
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長引いたかぜ
かぜの初期には熱が下がるまで服用しますが、二日位経過しても解熱しないときは、だいたいながびくかぜになります。そして、四、五日から一週間服薬してもなおらないときは、かぜの症状はかわってきます。すなわち、食欲がなくなり、口が渇いたり、苦くなったりして、ときには吐き気もおこしたりします、咳も胸の深いところからでるようになり、熱があがったりさがったりします。
軽症の場合は午後になると熱がでて、その熱が上がるまえに悪寒がしますが、重症になってくると悪寒と熱が繰り返しおこります。また深い咳とともに胸痛や胸苦しさの症状がでて、肋骨の下がかたくなり、押すといたむ胸脇苦満という症状がおこります。こういう地期になると前記のような薬を飲んでも汗をかいても、熱がさがらないので柴胡剤を使います。
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体力が中等度の人で、胸脇苦満、舌の白苔、口苦、口がねばり、食欲減退、往来寒熱、悪心、嘔吐、咽喉乾燥、咳などを目標にします。
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小柴胡湯と桂枝湯の合方で、かぜなどの熱のある疾患に用いるときは小柴胡湯の証があって悪寒、体痛などの症状がのこっていて、熱が高いときに用います。
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体力の弱い人で、冷え性で血色がすぐれず、息切れや動悸があり、口が乾燥し、寝汗、熱、咳、肩こり、めまい、夜就寝してからも動悸を感じるなど体力が衰弱した状態の時に使用します。
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鼻かぜ (急性鼻炎)
くしゃみ、はなみず、はなずまりがあつてときに頭の重い症状が伴います。
水のように薄い鼻水がしきりに流れるもので、気候のかわりめなどにすぐ発作を起こし、尿意をたびたびもようしたり、咳や喘咳、くしゃみを伴うものに用います。
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重症になったとき
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時間のたった寒いかぜ
熱のある「熱いかぜ」の時期をとうりすぎると、病人の体力は消耗して、病気の力のほうが上まわるようになり、「寒いかぜ」に変化します。体温は高いのですが、体の働きは衰えているので、病人は熱さを感じない。こういうときは体力を補い体をあたためなければならないので麻黄附子細辛湯などを使います。
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肺炎
熱も高く、全身から発汗して、そのためのどが乾き胸や全身が苦しいといつた、病気が重そうな場合は白虎加人参湯などを使います。
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かぜの健康管理法
- かぜのときは暖かくして、寝ることが大事です。漢方薬を服用していても、体をひやしていたり無理をしていると治らないものです。
- かぜのひきはじめ、熱があるとき、咳がよくでる時期には入浴はひかえたほうがいいのです。熱い風呂にはいって体を温め、そのまますぐ寝てかぜを追い出してしまう人がいますが、これは体力の充分ある人のできることで、弱い人がやればかぜは悪化してしまいます。
- たまご酒も体を温めることは確かですが、肝臓に蛋白質とアルコールの分解という負担をかけるので、体の弱い人にはよくありません。熱い重湯か葛湯などをのんで温まるのがいいのです。
- 水分の補給は、かぜを早く治療するために必要です。柑橘類などは予防のためにはビタミンCをふくんでいていいのですがクエン酸などで体を冷やすので控えたほうがいいのです。「白粥と梅干」は体を温め胃腸に負担をかけないのでいいと思います。
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慢性気管支炎
かぜのあとがこじれて、急性気管支炎から慢性へと移行するものもあるし。はじめから慢性の形をとるものもあり、近年は環境汚染がすすみ慢性気管支炎も増加の傾向にあります。老人のかかる率は高いのですが、若いひとでも、心臓や腎臓の悪いひとや、肺にうっ血をおこす病気がある場合はかかりやすい。主な症状は咳と痰で、熱がでることは少ないのです。慢性気管支炎をが長引くと、気管支拡張症、肺気腫、気管支結核など治りの悪い余病を引き起こすことがあるので早いうちに治療することが大帥鰍ナす。
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比較的体力のある人で、のどが渇く、汗が出る、咳がひどくて息苦しい、喘鳴などがある状態のことで、熱が高くても、ひくくても用いられます。乳幼児には桑白皮と細茶を加えて五虎湯として用いると良いのです。
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体力が中等度の人で、ひどく咳こんで顔が真っ赤になり、痰が喉にからんできれない、声が枯れる、喉にしめりがなく、のぼせるなどの症状に用います。
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気管支喘息
気管支喘息は、内因性と外因性にわけることができます。内因性喘息は、慢性気管支炎などがもとになっているものが大部分で、中年以降に発病しがちです。
症状は喘息発作で、朝夕の気温変化、気候の変化、肉体的疲労や精神的疲労などによって咳や痰がでるのです。
老人の場合は著しく体力がなくなり、陰病になってくるもので、体がだるく、生気が失われて、体力や抵抗力がおちてきます。
外因性喘息は、吸入物や食物などを抗原とするアレルギー性疾患で、現代的な治療としてはアレルゲンを調べて、脱感作療法を行うこともありますが、成功率は必ずしもたかくはありません。副腎皮質ホルモンによる治療法もありますが使用をやめると再発することを考えると望ましくありません。漢方的に考えますと、外因的喘息に対しましては
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水毒
不要物質が体内にたまるために体液が変化して、体に変調をきたす状態です。
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食毒
食物の消化・吸収・排泄が不調になって、便が腸内に残る結果、肝臓や胃腸に負担が増加している状態。
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お血
更年期障害、痔、打撲、手術などで循環障害のある状態。
水毒、食毒、お血が原因となって引き起こされると考えられますのでこれらを取り除くことこそ肝心です。
小児に多い喘息性気管支炎は、喘息に似た発作をおこす慢性気管支炎でその症状は咳や痰がでて、発作性の呼吸困難を伴うものです。
喘息をなおすには、食事と日常の生活態度が肝心です。肉食と甘い物のとりすぎ、偏食と過食に注意することと、精神的安定をうる様な規則正しい生活が大切です。
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内因性喘息
のどが乾燥しているようで、物がへばりついた感じがあり、咳をすると痰がのどにからまり、こみあげるような吐き気があったり、はげしく咳こむと顔が真っ赤になり同時に胃の部分がはるような感じのときに用います。
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外因性喘息
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気道の分泌が多くて湿っている咳に用います。くしゃみ、鼻水、涙がでるといった症状でゼイゼイとかいう喘鳴があって、ゴホンゴホンという咳がなかなかとまらないときに用います。幼児の気管支性喘息で、咳とともに唾のような泡の多い水っぽい痰がでるものに用います。
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乳幼児の喘息に良く用います。胃腸は丈夫であるが、かぜをひきやすい咳がひどく息苦しいとき、汗がでて、口が渇くものに用います。
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いつものどに痰が引っかかっている感じがして気持ちが悪いという症状咳がでて動悸が伴う傾向があり、腹のはる感じはするが腹力はなく、神経質で弱弱しい胃腸もあまり丈夫でない人に応用される処方です。喘息は薬によって体質が改善されなければ目的は達成できないので、症状にこだわらず治していこうという場合は本処方に小柴胡湯または大柴胡湯、四逆散などを合法して服用すると非常に効果的です。
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口内炎
口内炎は、口のなかの粘膜や舌があれて痛むもので、ひどくなると潰瘍ができて炎症をおこすこともあり、口腔全体に広がって高熱を出す場合もあります。原因としては、口の粘膜に対する局所的刺激や、胃腸疾患・ビタミン欠乏症・熱性病・薬物中毒・妊娠や産後などの全身的不調があげられます。
症状によっては、アフター性口内炎、カタル性口内炎、潰瘍性口内炎にわけられます。アフタ性口内炎は頬粘膜や舌に、白い斑点ができて潰瘍になり、しばしば再発を繰り返します。漢方では、初期に熱があり、口内の熱がはげしく、便秘をし、舌苔や口臭のひどい「熱証」の場合と舌苔がとれて熱がなく、体力が低下しているときの「寒証」の場合で処方が異なります。
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体力があり血色がよく、顔や耳が赤みをおび、のぼせる傾向のある人で、気分がいらいらし、炎症や疼痛がはげしく、口渇がある場合に用います。胃腸障害のある場合や安眠できない場合にも利用します。便秘あるときは三黄瀉心湯を用います。
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慢性化した口内炎で、なおりかかるとまた次ができるようなものや、ベーチェット病の口内炎で、口内潰瘍にも用います。
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体力のない人、虚弱体質の人、病後で気力、体力の衰えた人、貧血気味の人で、衰弱や疲労のために口内炎ができた場合に用います。
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胃酸過多症・胃酸過少症
胃酸過多症は胃酸の分泌がおおすぎる症状で、胃炎や胃・十二指腸潰瘍をともなうことが多いのです。コーヒー、タバコ、酒などのとりすぎや精神的ストレスによっておこることが多いのです。空腹時の胃痛、胸やけ、げっぷなどの症状がおこります。糖分や塩分、脂肪分、肉などを食べたあとに特に症状はつよくなります。
胃酸過少症は胃酸の分泌が少なすぎるもので、胃アトニー症、胃下垂などにより胃腸の虚弱な人や老人に多く起こり、またストレスや精神不安によることもあります。
症状としては食欲減退、胃のもたれ、吐き気、口中が苦い、げっぷ、胸やけ、口臭が強いなどがあげられます。
胸やけは、みぞうちから胸にかけてやけるような不快感があることで、げっぷとともにおこることが多いのです。胸やけは胃酸過多症の人におこりやすいのですが、胃酸過少症あるいは、無酸症の人にもおこります。
また手術で胃をきりとった人にも胸やけやげっぷがおこるので、必ずしも胃酸と平行して症状がでるわけではありません。食道炎、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃アトニー、胃下垂症、甘い物のとりすぎなどで胸やけをおこすこともあります。
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余り体力のない人で、冷え性で血色がすぐれず、胃のつかえがつよくて、胃に鈍痛、胸やけ、げっぷがあり、口に水があがってきたり、下腹から腰にかけてひきつるように痛むなどの症状を呈し、甘い物を好む傾向のある人に用います。臍のあたりで動悸がしたり、足が痛んだり、倦怠感があるものにも適応します。
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茯苓飲
みぞおちがつかえて、すっぱい水があがったり、げっぷがでる、胃のなかに水分が停滞しているために振水音がきこえる、尿の出が少なく、時に動悸のするものに用います。
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体力がある人で、便秘気味で、胸脇苦満があり、胸やけ、げっぷがあるものに用います。
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その他
八味地黄丸、黄連解毒湯、平胃散、四君子湯、半夏瀉心湯、人参湯などがあります。
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胃・十二指腸潰瘍
胃潰瘍と十二指腸潰瘍は、共通した特徴も多くあり、両方が同時に存在することもあるので一般に胃・十二指腸潰瘍とよんでいます。
その主な症状は痛みと酸症状で、痛みはみぞおちのあたりに感じられます (食事前、あるいは食事後)、酸症状はげっぷや胸やけとしてあらわれます。
出血はごく少量で検便潜血反応で発見されます。しかし、ときに大出血をおこして吐血したり、黒色の便をだしたりする重症もあります。
精神的な安静は非常に大切でありますと同時に、アルコール類やコーヒー類、香辛料や調味料を多く使った食品、酸味の強い物、糖分や脂肪分の多い食品、肉類はさけることが肝心です。
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中等度の体力があって、胸脇苦満があり、腹部の筋肉に力がある人に敵し、予防と治療に効果のある処方です。
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体力が中位か、それ以上ある人で、みぞおちのつかえ、胸やけ、胃痛、げっぷ、下痢、嘔吐などのほか、腹中雷鳴や食欲不振、舌に白苔が生じる人に用います。
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痩せ型で虚弱な体格のひとで、血色が悪く、冷え性で、胃痛・胸やけ・臍上の動悸があり、脈にも腹にも力がないもので、時に胃内振水音を認めたりガスがたまるなどの症状に用います。胃は夜中に痛むこともあり、食後に痛むこともある、甘いものを好む人に適します。
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気力がなく、血色の悪い人で、手足がだるく、動悸があり、急に腹痛し、口渇があり、尿が近くて量が多く、胸がはったり、腹がすじばってつっぱるようなときに用います。鼻血や夢精などがある場合や手足が煩熱する場合などに良い。
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体力がある人で、腹には弾力があり、のぼせ気味で、顔面が紅潮し、気分が安定せず、胃から出血があり、痛みを伴うときに用います。便秘の強いときは三黄瀉心湯を用います。
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体質的に胃下垂があるような人で、やせて、気力・体力ともになく、貧血で、冷え性で、食欲不振があり、食後に眠くなったりするもの、食物が胃につかえたり、吐き気がしたりする人に用います。
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その他
四君子湯、大柴胡湯、小柴胡湯、芍薬甘草湯、防風通聖散などがあります。
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慢性胃炎
慢性胃炎は、胃に慢性の炎症を持つ疾患の意味で、その症状はまちまちですが、もっとも共通するのは、みぞおちの膨満感と重圧感、痛み、げっぷ、吐き気、食欲不振、全身の倦怠感や疲労感であり、ときには吐いたり、吐血する症状もあります。漢方では急性も慢性も証にしたがって処方を選択して治療します。
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がっちりした体格で筋肉がよくしまり、顔色も良い人で、胸脇苦満とみぞおちのつまった感じがあり、便秘の傾向のあるときに用います。高血圧症があったり、肩こり、肥満傾向にあるもの、舌は乾燥気味で舌苔があるものに用います。
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体力は充分あり、胸脇苦満がなくて、みぞおちがはって苦しい、のぼせ気味で、気分がイライラして安定しない、出血傾向で、便秘するもの、また吐血するものに使う。
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体ががっちりして、血色よく、顔は赤みをおび、のぼせ気味で、気分がイラつき安眠できないものに用います。
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胸脇苦満があって、舌に白苔があり、口が苦くて、食欲も減退し、口がねばるような場合に用います。
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体力は普通ていどで、胸脇苦満、腹直筋が張っている感じ、腹痛を伴うものに用います。
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体力は普通以上で、胸脇苦満がなく、みぞおちがつかえて張り気味で、食欲不振、吐き気、胸やけ、下痢などがあり、下痢のあるときは腹がなり、さっと下るものに用います。
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虚弱な体質の人で、みぞおちが冷えて痛く、胸やけのするものに用います。血色が悪く、臍の付近に動悸があり、脈にも腹にも力がない、神経質の人に用います。
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胃弱で胃アトニーや胃下垂などのある人に用います。口に生唾がたまり、疲労しやすく、貧血症であり、尿がよく出る場合にもちいます。手術後にも有効です。
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その他
四君子湯、茯苓飲、平胃散 六君子湯などがあります。
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胃アトニー・胃下垂症
胃アトニーとは胃無力症のことで、胃の壁の筋肉がゆるんで無力化し、胃の運動や消化作用も鈍くなる状態です。
このために、食べた物がいつまでも胃内にたまって下がらず、胃部膨満感、げっぷ、吐き気、食欲不振などを訴え、疲労しやすく、神経質になり、胃下垂を伴っていることが多いのです。胃下垂症とは胃の位置が正常よりも下がっている状態で、これは体質的なものですから病的というわけではありません。胃が下垂していても、消化器官として何の障害もなく正常に作動している場合が多いのです。しかし、胃下垂症のために、食欲がない、胸やけや吐き気がするなどの症状を訴える人には、胃ばかりでなくほかの内臓下垂があり、胃内停水といって、胃のあたりに余分な水分の停滞がある。胃下垂は一般に長身でやせ型の人に多く、腹壁がゆるんだような女性にも、しばしば見受けられます。
漢方では、胃アトニーも胃下垂も、多分に体質的な症状ですから、全身的な機能低下の状態を回復し・改善しようとする薬を投与します。
一般に、虚弱体質、冷え性、低血圧、無力などのほかに、神経症状としてめまい、、めまい、頭痛、不眠、記憶や思考力の減退、のぼせ、動悸、不安感などを伴うことが多いですが、漢方薬でこうした神経症状も緩和されるものです。
体質改善が目的ですから、薬の服用は長期間のわたることが多いのです。辛抱強い養生が大切です。
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冷え性で顔色がわるく、食欲が低下して、少し食べるといっぱいになり、大便は軟便か下痢気味で、口に薄い唾液がたまるもの、逆に口が渇くもので、尿は水のように薄く、量も回数も多いものに適します。頭が重くめまい、嘔吐、腹痛をともない、一般に元気のない人に用います。
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胃腸機能が衰えた無力体質の人で、食欲不振があり、少し食べると手足がだるくなって眠くなり、気分がふさがり、気力に乏しい人、貧血気味で顔色もすぐれず、冷え性で、皮膚や筋肉の緊張も悪い人に用います。四君子湯は六君子湯を用いる場合より更に衰弱した人に用います。
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胃下垂症で便秘して腹が張ったり、下痢をしているのにかえって腹が張り、ガスがたまったり、腹痛、疲労感があり、冷え性の人に用います。血色がすぐれず、気力の衰えている時は小建中湯を用います。
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その他
半夏瀉心湯、平胃散、安中散、柴胡桂枝湯、加味逍遙散、半夏厚朴湯、苓桂朮甘湯、補中益気湯などがあります。
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慢性腸炎
慢性腸炎は急性腸炎から移行することが多いのですが、はじめから慢性型としておこるものもあります。
主な症状としてrは下痢、腹痛、腹鳴、軟便、粘血便、腹部の不快感、全身の倦怠感、食欲不振、貧血などであり、長いときは数年から、10年、20年と続くこともあります。
また粘血性の下痢便や、便に血液が付着するときは結腸や直腸の悪性腫瘍の場合があるので注意をしなければなりません。このほか特異な疾患として、腸結核、潰瘍性大腸炎、刺激性大腸症候群、限局性回腸炎などがあります。
慢性腸炎は10年、20年と続く一種の体質病ですから、たんなる下痢止めの薬での対症療法でなおすことは難しいのです。漢方では体質改善を目的として全身機能を回復させることに主力をおいています。
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真武湯
1日に2、3回の下痢が長く続く慢性のもので、腹にも脈にも力がなく、冷え性で下痢のあとでがっくりと疲れるもの、下痢の症状ははげしいものでなく、軟便或いは水様便で一回量は多くはない、胃の症状はないので食欲はありますが、食べ過ぎると下痢をする。腹痛はあっても軽い、体力がやや落ちて血色が悪い人に用いられます。排便時に泡だった便が出る場合もあります。
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胃腸が虚弱で手足が冷える、口中に薄い唾液がたまる、血色がわるく生気に乏しいなどの症状を伴う慢性腸炎に用います。
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心下部 (みぞおち)がつかえて、下痢するときに腹がゴロゴロ鳴り、一度にさっと下り、下るとさっぱりするもの、すなわち渋り腹でないもので、体力、気力ともに衰えていず、腹痛はない場合が多く、また腹痛があってもはげしくなく、1日2,3回の便なら半夏瀉心湯を用います。下痢の回数が多くつよいときは甘草瀉心湯を用います。また、悪臭を伴うげっぷが多くでるときは生姜瀉心湯を用います。
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軽症の大腸炎で下痢、腹痛があって、腹が張り、しぶるような場合に用います。
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その他
黄連解毒湯などがあります。