●没薬(ミルラ)
日本の生薬市場で没薬といえば一般にラックカイガラムシの分泌した膠物質、紫梗(しこう)のことをさしている。
このせいで、本来の没薬を「練り没薬」、紫梗のことを花没薬といって区別される。別名、紫草茸(しそうじょう)、紫膠ともいう。
(練り没薬)
薫香物、開宝本草に収載される。
没薬はペルシャ方面のカンラン科の高木の分泌物を凝固した油脂と考えられる。
没薬はミルラとも称し、古代アジプトでは、死体を保存するのに、内臓を取り除き没薬を防腐の目的で詰め込み 乾燥してミイラを作った。
ミイラの名は没薬すなわちミルラを語源としている。
「基源」
カンラン科の植物の皮部の傷口から流出して凝固した樹脂である。
樹幹に切り傷をつけ、あるいは自然に流出して凝固して樹脂を採取する。
1)ソマリー没薬
紅褐色の樹脂で、一等品といわれる。
主にアフリカ東北部のソマリーランドに産し、エイデンのもたらされ、そこから直接ボンベイを 経てヨーロッパに輸出される。
中国にはボンベイを経てもたらされ、日本にはボンベイまたは香港を経て輸入される。
2)アラビア没薬
南アラビア、アビシニア地方原産である。
3)イエメン没薬
4)ビサポール没薬
中国では明没薬といわれる。
「産地」
アラビア南部、アビシニア、ソマリーランド、インドなど。
「成分」
樹脂25〜40%、精油2.5〜9%、ガム質57〜65%。
「効果」
乳香と同じように用いられる。
「香り・特徴」
形状は不規則な塊となっている。茶色の油状の光沢がある。水とともに削ると黄色い乳状の液になる。
芳香があり、ミイラの作成に使われた。
没薬(練り没薬) ソマリア 砕け 500g
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没薬(花没薬) 中国・インドネシア 刻み 500g
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没薬(花没薬) 中国 粉末 500g
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