坂道のある街、金沢(7)
坂道のある街、金沢
「牛坂 (うしざか) 」
市内東南部旭町一丁目から小立野一丁目へ登る坂である。旭用水 (かっては牛坂用水とも呼ばれた) 沿いから小立野へ登る長く勾配の緩い坂である。これなら牛でも登れそうだ。金沢では最も長い坂の一つである。この写真右手の崖上にも家々が建っていた。
「煙硝坂 (えんしょうざか) 」
小立野の土清水バス停から辰巳用水遊歩道へ下りる坂である。坂の下には涌波堤公園がある。
かって加賀藩時代にはこの公園の南側に火薬製造所があり、西の方一帯には焔硝庫が置かれていたようである。硝石は火薬の原料であるが、漢方薬の原料でもあり、それを粉砕する辰巳用水を利用した水車もあり、建物もあったようである。硝石は加賀藩伝来の医薬品「紫雪」にも配合されていた。
「飴屋坂」
飴買い伝説のあるこの坂は森山二丁目交差点に位置する。この坂は藩政時代の話だが坂の上にある飴屋へ毎日じろ飴を買いにくる若い母親がいた。或る日飴屋の主人が不思議に思って後をつけてみると、向かいの光覚寺の墓場に消えていった。そこには乳飲み子が捨てられていた。乳の出ない若い母親がこの坂を登って坂上にある飴屋へじろ飴買いに通った坂道であり、通称「飴買い坂」と呼ばれる。飴は米飴で煉ってあり、半透明である。
栄養豊富で粉ミルクのなかった当時はミルク代わりに利用されていた。
「月心寺前の坂」
森山交差点近くの小路を曲って山手に登っていくこの坂は普通車がやっと通れる道幅である。月に一度、この写真の右手のお寺で月釜がかかるので金沢のお茶人なら誰でも知っているこみちである。月心寺は裏千家初祖仙叟宗室の墓があることでも知られている。
この奥は油木山といってそこに通じる小道はすべて「油木山の小路」ともいわれている。
「森山バス停上の坂」
森山バス停から真っ直ぐ山手に延びている坂である。この奥は油木山といってそこに通じる坂は「油木山の小路」と言われていたが、この坂は山手に開発された住宅地のために作った坂のようで、普通車でも交差できそうだ。
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