中屋彦十郎がお届けする、金沢、生薬漢方薬についてのメールマガジン
「金沢の漢方薬、生薬専門店」バックナンバー
中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第89号 2003年12月22日
江戸の薬(牽牛子(けんごし))、漢方薬膳料理(ゆず酒)
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江戸時代の薬(牽牛子(けんごし))
「牽牛子(けんごし)」
朝顔の種子である。
どなたも一度は手にとって見たことをあるでしょう。
これが江戸時代には薬として広く使われていたのです。
朝顔市は当時から入谷の鬼子母神境内では賑わっていたそうですが、種子が薬用になるということで、広く栽培されたのです。
これは下剤なのです、それも激しい峻下剤なのです。
種子には樹脂配糖体類のファルビチンや脂肪油が含まれ熟していない種子にはジベレリンが含まれてています。
このファルビチンに強い下剤としての作用があるのです。
朝顔の種をすりつぶし、大根の絞り汁にまぜて用いると痛風に効くと言うのです。
尿酸を取り除く効果があるのでしょう。
また、朝顔の種を粉末にして卵白にといで、夜寝る前にパックして朝洗い落とすとソバカスに効くというので江戸の娘たちは競って使ったらしい。
薬用にしたのは種子だけではない、朝顔の葉をちぎって生の汁をつけると、腫れたりしないというのです。
やはり、江戸時代ではアロエと同じで観賞用としてだけでなく実用的な目的で栽培していたようです。
漢方薬膳料理(ゆず酒)
「貧血・冷え性」にゆず酒がいいのです。
作り方は
地黄(じおう)・当帰(とうき)・芍薬(しゃくやく)などの生薬にゆずを組み合わせてつくります。
ゆず六個、地黄、当帰、芍薬各20グラム、焼酎1.8リットル、氷砂糖200グラム。
地黄、当帰、芍薬は刻みを使う。
柚子は水洗いした後、二〜三センチに輪きりする。
冷暗所で三ケ月保存後、ふきんでこす。
一日量は一〜二杯。
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