中屋彦十郎がお届けする、金沢、生薬漢方薬についてのメールマガジン
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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第64号 2003年6月30日
江戸時代の薬(奇応丸)、桃仁とイカ
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江戸時代の薬(奇応丸)
奇応丸
江戸時代は栄養状態も衛生状態も悪かった。
夜泣きをしたり、熱を出したり、下痢をしたりする子供達には用心した。
癇をしずめるのに重宝したのが奇応丸である。
芥子粒ほどの小さな丸薬だが、これを含ませて一夜明ければたいていの症状は軽くなっていた。
奇応丸も全国にあるが、樋屋奇応丸がよく知られている。
樋屋は屋号で姓は坂上という。
奈良の東大寺の破れ太鼓にからむ有名な伝説があった。
太鼓を修理したところその裏に薬方が書かれていた。
寺僧がこの方剤を試したところ、奇効と妙応をあらわしたので、奇応丸と名付けたという。
当初は沈香、麝香、熊胆、人参が配合されていた。
原料が高つくから、小さくしたというが、やはり子供が飲みやすくするために小さくしたのが先ではないか。
江戸の頃、坂上家は天満宮の参道に面していた。
参詣のついでに薬を買い求める人で、門前市をなしたという。
樋屋奇応丸は全国ブランドである、どうして樋屋は全国区へと販路を広げることができたのか、他の奇応丸は埋もれたままになったのか。
謎は多いが興味はつきない。
桃仁(とうにん)とイカ
生理不順
生薬の桃仁(とうにん)とイカを煮込んだ薬膳料理です。
鍋に下ごしらえをして二〜三センチに切ったイカと桃仁六グラムをひたひたの水を入れて弱火で煮込みます。
桃仁は漢方では月経痛、無月経に良いとされています。
さっぱりとした味です。
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