中屋彦十郎がお届けする、金沢、生薬漢方薬についてのメールマガジン
「金沢の漢方薬、生薬専門店」バックナンバー
中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第52号 2003年4月7日
江戸の薬(古血下し)、漢方薬膳料理(鯉の煮物)
江戸の薬(古血下し)
堕胎が専門の医者を江戸時代では中条流と呼んでいる。
いまでもそうだが、堕胎のことを「水にする」といっている。
月水を流すという意味である。水にされた胎児を「水子」という。
女性にとっては今も昔もそのことは忘れられない悲しい出来事なのである。
「水子」は見ず子とも言われ、水子地蔵や水子塚はその霊を祀ったものである。
寛文八年(1668年)の「中条産科全書」によると、堕胎医の使う薬を「古血下し」とも「腐り薬」ともいわれたという。
水銀を含む卵大の丸薬を膣の中へ入れ、胎児を腐らせて引き出す方法だったという。
恐ろしい処置があったものである。
中条は危険であり、悶え死ぬ妊婦もいたという。
それでも、中条流の門をくぐる患者はうつむき加減にあたりを伺いながらも、後を絶たなかったという。
ところが、中絶した女体は妊娠しやすいといわれている。
そのため、同じ患者が又訪れたものだという。
つい最近まで、堕胎薬といわれるものが薬局でも売られていた。
私はこの処方で、堕胎できるか悩んだ時期がありました。
一辺に6000円もする薬を10個も20個も買っていった男性客がいたのにはほとほと参りました。
その後、その男性は来店していませんが消息を知りたいものだと思います。
知人の医師にその話をしたところ、子宮を収縮させる効果をねらったものではないかという好意的な意見を頂き何となく納得したことがありました。
漢方薬膳料理(鯉の煮物)
尿の出が悪い、切れが悪い
「鯉の煮物」
一、鯉は鱗をとり、内臓を出し、きれいに水あらいし適当な切り身を作る。
二.水をそそいだ鍋を火のかけ沸騰してきたら、一の鯉を入れる。
三.煮汁が白濁してくるまで煮込み、塩、醤油、砂糖、みりん、だしの素少々を加え煮込む。
四.鯉は目にもいい。
(発行者)中屋彦十郎薬舗(株) 中屋彦十郎 石川県金沢市片町1丁目1−29
掲載された記事を無断で転載することは禁じます。
©2001 - 中屋彦十郎薬舗株式会社 All rights Reserved.
プライバシー保護方針 特定商取引法に基づく表記
本社・薬局/通信販売
〒920−0981 石川県金沢市片町1丁目1-29 TEL 076-231-1301/FAX 076-231-1306
工場
〒921−8117 石川県金沢市緑が丘21-9 TEL 076-245-3366
|