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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第35号 2002年12月2日
精力剤(六)
精力剤(六)
女性のインポテンツについてお話してみたいと思います。
女性も更年期にはいると、頭痛やめまい、動悸、胃腸不調、腰痛、手足のしびれなどという身体の状態から、不眠、いらいら感といった心的な症状など、いわゆる更年期障害があらわれてきます。
そういう症状と同時に、卵巣の機能が低下するために女性ホルモンの分泌も低下してきます。
そうなると性欲がなくなり、SEXしても感じない、つまり不感症になったりします。
当然のことながら、女性ホルモンの分泌量がへると、膣を潤す愛液の量もへってきます。
こういう状態にもかかわらず無理に性交すればSEXの快感どころか苦痛になります。
つまり、更年期になると女性は一種の性不能状態になるのです。
これは、女性のインポテンツといっても過言ではありません。
女性は更年期を経て閉経、つまり生理がなくなりますが、それでSEXができなくなるわけではありません。
それどころか、性欲を抑える働きを同時に持っていた卵巣の機能が閉経とともに低下するために、性欲を促すアンドロージェンというホルモンが活躍するのです。
そのため、閉経から12〜13年後くらいまでが、その女性の生涯のなかで最も性欲の高まる時期だといわれているくらいです。
おまけに生理が終われば妊娠の心配がなくなるのですから・・・・
更年期のホルモン分泌量低下による不感症、若い女性でホルモンの少ないことからおきる不感症に対しては女性ホルモンを補充することによって治すことができます。
「ホルモンの補充療法」です。
このホルモンは、男性ホルモンを多用すれば女性でもヒゲが濃くなってきたり、女性ホルモンを男性に投与すれば乳房が大きくなってくることからもわかるように、非常に薬のきれがよく効果も抜群
です。
しかし、連続服用を継続することが肝腎です。
そのため、精力剤の分野だけでなく、美容の分野でも利用されています。
アメリカの元大統領が常に男性ホルモンを補充することで若さを保った話は有名です。
これが医療の現場でも「ホルモン補充療法」として使われていますが、更年期の症状が改善されて肌や膣に潤いがでてきます。女性ホルモンはききがよく、閉経して五年ほど経った女性でも、また生理がはじまる位です。
塗り薬がありますが必要な時に必要な量を塗ることができますから、非常に効果的です。
結論から申し上げますと女性がホルモンの分泌低下により不感症や冷感症になった場合は女性ホルモンを補充することにより若い日の状態を保つことができると同時に、肌の色つやや肌のはりにも非常に効果的だということです。
化粧品を多用するよりも目に見えて効果が出てくること請けあいです。
●女性ホルモン剤 1.ヒメロス 3.メノック 4.鍵(膣のなかへ入れる座薬です。)
これらの薬には女性ホルモン(黄体卵胞ホルモン)であるエストラジオールとエチニルエストラジオールが含まれており、陰部に塗りこむことにより、皮膚粘膜から体内に吸収される仕組みになっています。
とくにエストラジオールは唾液をつけて塗りこむと吸収時間が早まります。
クンニリングスなどで陰部を十分湿らせておいて塗ればさらに効果的です。
使用法はSEXをする5〜10分前に米粒大をクリトリス中心に塗布すればいい。
陰部がむずかゆく、ほてったような感じになり少しの刺激でも敏感に反応するようになります。
これらの塗布剤は匂いもなく、口にはいっても無害です。
鍵は膣座薬です。
これはSEXの15〜60分前に膣内の奥深く挿入しておくと内部で溶けて女性ホルモンが吸収されます。
性感が高まるだけでなく締まりもよくなります。
主成分のエチニールエストラジオールは膣を刺激して膣口の締める力を強くする働きがあるといわれています。
産後の女性、更年期後の女性に最適です。
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