中屋彦十郎がお届けする、金沢、生薬漢方薬についてのメールマガジン
「金沢の漢方薬、生薬専門店」バックナンバー
中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第319号 2008年10月23日
江戸時代の薬(滝沢馬琴)、薬草の使い方(キンモクセイ)
江戸時代の薬(滝沢馬琴)
滝沢馬琴は「椿説弓張月」や「南総里見八犬伝」で知られて いる作家である。
彼は売薬の製造販売も手がけていた。
製薬の作業は馬琴はもちろんのこと、家族総動員で行われたらしい。
例えば、製丸原料を調合し、練り上げ製丸し、箔をかけ分包するまでそれぞれ分業でやっていたようである。
馬琴が製造販売した薬は「奇応丸」「熊胆黒子丸」「神女湯」「つぎ虫の妙薬」などである。健胃、消化を助ける熊胆、黄連、人参などの生薬を含むものである。
つぎ虫とは生理痛のことを指すといわれている。
つぎは女同士の隠語で月経のことである。
虫は産気ずいて起こる陣痛を指している。
これらから推測して生理痛の妙薬ということらしい。
馬琴は薬の製造販売をはじめたのは五十歳を過ぎてからというから驚きである。
文政六年の頃である。
薬草の使い方(キンモクセイ)
「キンモクセイ」
トイレの芳香剤でおなじみのキンモクセイは夏から秋にかけて芳香を放つ花だが、この花の香りは不眠に効くことで知られている。
キンモクセイの木のしたにビニールなどを敷いて集める。
風通しのいいところでよく乾燥させる。
百グラムほど集めたら広口の瓶に焼酎一リットル、氷砂糖百グラムと共に入れ薬用酒を作る。
寝る前にお猪口に二杯ほど飲むといい。
不眠症や低血圧症、胃腸にもいい。
(発行者)中屋彦十郎薬舗(株) 中屋彦十郎 石川県金沢市片町1丁目1−29
掲載された記事を無断で転載することは禁じます。
©2001 - 中屋彦十郎薬舗株式会社 All rights Reserved.
プライバシー保護方針 特定商取引法に基づく表記
本社・薬局/通信販売
〒920−0981 石川県金沢市片町1丁目1-29 TEL 076-231-1301/FAX 076-231-1306
工場
〒921−8117 石川県金沢市緑が丘21-9 TEL 076-245-3366
|