中屋彦十郎がお届けする、金沢、生薬漢方薬についてのメールマガジン
「金沢の漢方薬、生薬専門店」バックナンバー
中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第321号 2008年8月25日
薬湯の楽しみ方(わたふじ湯)、江戸時代の薬
薬湯の楽しみ方(わたふじ湯)
「わたふじ湯」
輪島の朝市で売られているワタフジは風邪の妙薬として知られているが、この薬湯も神経痛、リュウマチ、血行促進、腰痛、冷え性に効果があるので地方によっては
良く利用されている。
ワタフジにはαーピネン、ボルネオール、セスキテルペン
などの精油が含まれている。
秋につる茎を残して切り取り、一〜二センチに切断して
天日で乾燥させる。
一回分として一〜二掴みを鍋に入れ、水から火にかけて
二十分ほど煮出し、この煮汁を漉しとって風呂に入れ
よくかき混ぜて入浴する。
江戸時代の薬
江戸時代の薬種屋にとって生薬の「品質の確保」
「流通の適正化」は利益を確保するうえで重大なことであった。
株仲間とか同業集団を作りよそものが簡単に商売を始めたり
するのを防いだ。
それはお上の封建政策を守ることで自らの糧も求めていく
という商人としての心構えでもあった。
これは明治維新を乗り越え、大正、昭和と現代まで継続して
行われている。 薬局を開業するのに各県庁へ許可申請をして
許可を得るまえに同業者の集まりである薬剤師会に何十万円
という入会金を払わせて入会させこの人たちの許可を得てから
県庁へ許可申請をすというこのシステムは江戸時代の株仲間
の組織と何ら変りはない。
織田信長は中世のギルドを廃し、楽市楽座をもって天下人に
なったのではなかったのか、あれは歴史の虚構だったのかと
思わざるを得ない。
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