中屋彦十郎がお届けする、金沢、生薬漢方薬についてのメールマガジン
「金沢の漢方薬、生薬専門店」バックナンバー
中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第314号 2008年7月7日
薬湯の楽しみ方(セロリー湯)、江戸時代の薬
薬湯の楽しみ方(セロリー湯)
「セロリー湯」
セロリーは高さ五十センチから九十センチになるヨーロッパ原産のセリ科の一〜二年草で野菜として広く栽培されている。
古くから移入され栽培されていたようである。
セロリーにはピネン、ミルセン、リモネン、セリネンなどの精油成分やビタミンCが含まれ鎮静、強壮作用がある野菜として知られている。
この薬湯は鎮静効果が高く、疲労回復ストレス解消、安眠の効果を目的に利用される。
夏から秋に茎や葉をとって一〜三センチに細断する。
一回分の使用量として三〜四つかみを布袋につめ、この袋をわかしたお湯に入れる。
江戸時代の薬
江戸時代の売薬は千五百種もあったらしい。
有名なところでは「錦袋円(きんたいえん)」「實母散(じつぼさん)」「清婦湯」「神効丸(しんこうがん)」「五臓円(ごぞうえん)」などがあげられる。
これらは店舗売りのものだが、このほかに行商による配置売薬、行商や香具師などによる呼立売薬などおびただしい数のものが売られていた。
このほかに生薬、薬草の類もあり、当時の人々がいかに病を治す薬を求めていたかが窺いしれる。
幕府や各藩も烏頭(うず)、附子(ぶし)、巴豆(はず)、冶葛(やかつ)など人を毒殺しうるものの販売に対しては厳罰をもって対処していたようであるが、毒にも薬にもなら
ないようなものには野放しにしていたようである。
本来、生薬は品質の保証が第一である。
新薬のような合成品と異なり天然物であるから粗悪品が出回り効果がなかったり偽物があったりといろいろとあるからである。
それは現代も同じで、昔だからとか科学の発達していない時代とか嘲笑はできない。
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