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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第312号 2008年6月24日
江戸時代の薬、薬湯の作り方(クロモジ(黒文字)湯)
江戸時代の薬
幕府の政治が安定し、庶民生活がある程度豊かになる江戸時代半ば以降になると売薬の製造販売も本格化した。
形態によって五種類くらいに分類される
一.
武家が商人に委託製造させたものとしては。烏犀円、異宝丹、通中散、八味円、龍王湯、赤龍丹、黒香などがある。
二.
寺院が扱ったもの。
大雄丸、夢想目薬、五香湯、正元丹、地蔵丸、奇応丸など。
三.
医家があつかったもの。
龍脳丸、延齢丹、牛黄円、延寿丹、神仙丸など。
四.
薬種屋があつかったもの。
錦袋円、和中散、実母散、神教丸など。
五. 香具師、行商人のあつかっもの。
枇杷葉湯、反魂丹、定斎、ういろうなど。
が代表的なものとしてあげられる。
薬湯の作り方(クロモジ(黒文字)湯)
「クロモジ(黒文字)湯」
クロモジは高さ二〜三メートルになるクスノキ科の落葉低木で、本州、四国、九州に分布している。
庭木としても植えられ枝を折るときに特有の香りがあり、楊枝の材に利用されることで知られている。
精油成分のリナロール、ゲラニオール、シネオール、テレピネオールが含まれ皮膚病や精神安定に利用されたり、香料としての用途もある。
これらの成分が入った薬湯で入浴すると疲労回復、ストレス解消ばかりでなく皮膚病や安眠にも効果がある。
枝を折って二〜三センチの長さにきったものを一回分として二つかみ袋につめて浴槽に入れ水から沸かして入浴する。
(発行者)中屋彦十郎薬舗(株) 中屋彦十郎 石川県金沢市片町1丁目1−29
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