中屋彦十郎がお届けする、金沢、生薬漢方薬についてのメールマガジン
「金沢の漢方薬、生薬専門店」バックナンバー
中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第304号 2008年4月25日
薬湯の利用の仕方(柿湯)、江戸時代の薬(御笠間薬)
薬湯の利用の仕方(柿湯)
「柿湯」
柿はカキノキ科の落葉高木で、日本、中国に産し甘柿渋柿の区別無く葉を薬用にし、薬湯にも利用する。
カキの葉にはタンニンやビタミンCが多く含まれているほかビタミンA,K,Pのほかフラボノイドが含まれ、止血、消炎、殺菌などの作用に優れている。
この薬湯で入浴すると、外傷やニキビ、できもの、湿疹などの皮膚の湿疹をいやすとともに、肌あれや乾燥をおさえ、健康な美肌作りに効果がある。
柿湯を作るには、夏に柿の葉を摘んで、軽く蒸してから天日でカラリと乾燥させておく。
一回分として三掴みを袋に入れ水から沸かして入浴する。
江戸時代の薬(御笠間薬)
「御笠間薬」
徳川家康は本草学者であったことは広く知られている。
若い頃から出陣にさいしては救急薬を携帯したらしい。
その中味は「かっこう」、「益智(やくち)」、「乾姜(かんきょう)」を等分に配合したものだったといわれる。
これは御笠間薬といわれ陣中笠の下に忍ばせていたらしい。
暑さあたりや気付けの薬と思われる。
みずからも本草書をひもとき、駿府の城内には製薬所を設け、救急薬やその他の医薬品を作らせた。
長生きのための秘薬探しであったかもしれないし、精力増強のための薬探しの研究であったとも考えられる。
「神明膏」「万病円」「烏犀円」「八味円」などが家康が製造を命じた薬として知られている。
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