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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第30号 2002年10月28日
精力剤
精力剤
今回は薬局で売られている精力剤についてお話ししてみたいと思います。 主に、男性向けに書きますが、女性用の薬もありますので併せて解説したいと思います。
あくまでも、薬学的な説明書になります。いやらしいことはありません。
みなさん、精力剤というと精のつく薬、強くなる薬と考えがちですがそういう方は当店には、ほとんどおいでになりません。 深刻で暗い顔つきで入ってこられた方、そういう方が精力剤のお客さんです。
私はお話しをお聞きする前にすぐに見当がつきます。 強くなりたいというお客さんも妻が若いのでという方がほとんどです。このように考えてみますと、日本人はまじめに精力剤を利用しているといえるのではないでしょうか。
さて、女性の更年期といえば「卵巣機能が消失しはじめ、消失する時期」と定義されています。つまり生理がなくなりかけ、ついになくなってしまう期間を更年期といっていうわけですが、この時期に入りますと卵巣の機能が低下するために、女性ホルモンの分泌が著しく減少しそれまでのホルモンのバランスがくずれてしまいます。
その結果、頭痛やめまい、動悸、腰痛、手足のしびれ、不眠などの症状がでてきて、これを更年期障害と呼んでいるのです。
これと同じように男性にも更年期があることが医学的にも確認されています。視力の低下や腰痛、手足のしびれなど女性と共通する症状もありますが、男性の場合、特徴的なのは男性ホルモンを分泌する機能の低下があげられます。
具体的にもうしあげますと、男性ホルモンを分泌する機能をもっている睾丸の働きが年とともに弱くなっていくからなのです。
血液中を流れているテストステロンという男性ホルモンをはかったところ25歳をピークにして後は下降していくということなのです。
男性ホルモンの分泌が低下すれば、当然、セックスの際の勃起力や持続力は低下していきます。さらに、性欲そのものが弱くなっていきセックス回数がすくなくなり、枯れてしまうのです。
男性も女性も平均して40歳代後半から更年期にはいりますが、男性の性機能が衰える一方なのに反し、女性は閉経した後、逆に性欲はたかまるのです。このことが深刻な問題を引き起こしているのです。
充分に勃起しないのが「勃起不全」です。最初は勃起するのですが途中で萎えてしまうのが「中途の陰萎」つまり中折れです。中折れは最近、中高年といわず若者にも急激にふえてきています。
いろいろな原因が考えられますが、社会的ストレスが大きな原因になっているのではないでしょうか。
それでは、このような症状を改善するのにどんな薬があるのでしょうか、大きく分けて三っつに分けられます。
一.「ホルモン系」 二.「勃起薬系」 三.「漢方系」 の種類です。これらについて説明しますと、 先ずホルモン系ですが、これは年齢とともに低下していくホルモンを外部から補って精力を復活させる方法です。
男性用と女性用があり男性ホルモンの場合は主にメチルテストステロンという科学物質がはいっています、この男性ホルモンによって勃起力が強化されたり、早漏を防ぐ事ができるのです。もちろんこの薬は医薬品です。厚生労働省が精力の減退に効果があると認めた医薬品なのです。
女性ホルモン剤については卵胞ホルモン不全による不感症や婦人更年期障害用として、卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール)を外部から補います。
つぎに勃起薬系ですが、これは塩酸ヨヒンビンという化学物質のほかに硝酸ストリキニーネを加えた製剤があります。
この塩酸ヨヒンビンはバイアグラと同じように中枢神経に作用しインポテンツに効果があると認められている医薬品です。
これを服用すると、中枢神経(勃起中枢)を刺激して興奮状態にさせるだけではなく、血管を拡張してペニスへの血液の流入を促進して、勃起力や射精力をたかめてくれるのです。
わりと即効性があり、一時間で効果が表れたりします。反射的にペニスの勃起をうながすのです。
この塩酸ヨヒンビン製剤は劇薬に指定されていますので、購入する時は住所、氏名など記入し判子が必要ですがこれさえ記入すれば、誰でも購入できます。劇薬に指定されているということはそれだけ効き目がいいということなのです。
次に漢方系の精力剤ですが、次号に続きとして書いてみたいと思います。
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