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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第29号 2002年10月21日
ハトムギについて
ハトムギについて
ハトムギはイネ科の一年生植物、春まき秋収穫で、全国各地の畑に栽培されています。
ハトがよく食べるのでハトムギという名があります。ハトムギは野原や土手でよくみかけたジュズダマより粒が小さく、楕円形で殻の硬さもジュズダマほどではありません。
殻を破ると白い肉があり、噛むと歯にねばりつきます。この白い果肉をヨクイニンといい、滋養強壮の効果があり、肌をきれいにしたり、ニキビや吹き出物の出る人が常用しますと、驚くほど効果が出て、輝くような美しい肌になるというのです。
また、イボ取りにも使われています、いずれにしても、肌をきれいにすると言う点では共通しているようです。
脂肪油が7%含まれ、蛋白質18%、澱粉質52%、グルカン、そのほかに今注目の物質コイキセノリドという抗腫瘍性物質が含まれているという、非常に重要な食品であり、漢方薬なのです。
漢方薬名をヨクイニンといい、他の処方と合法(がっぽう)されることが多いのです。
では、ハトムギは他にどんな病気にきくのだろうか。 順番にあげてみよう。
一.食欲や胃のもたれを治します。
なんとなく食欲がない、食べたあと胃がもたれるという人には煎じ薬がいいのです。
二.糖尿病の予防や治療に効果があります。
ヨクイニンのかゆを主食にすると、糖尿病の予防と治療にいいというのです。
三.むくみ、脚気、腎臓・膀胱などの結石にも効きます。
ヨクイニンには利尿作用があるので、煎じ薬が特に効き目がいいようです。
四.筋肉痛、リュウマチ、神経痛に効があります。
ヨクイニンを煎じて飲む。また、粥にして常用してもいいのです。体のこわばりがとれていくのがわかります。
五.美容効果
ヨクイニンの煎じ薬は、皮膚の栄養補給に役立ちます。荒れ性や、鮫肌、吹き出物のでやすい皮膚や、あかぎれや、つやのない肌によく、なめらかでつやつやな肌になります。
六.イボ取り効果
ヨクイニンの錠剤を飲む。一カ月程つずけると、イボがなくなる。だんだんひろがっていく青年性のイボにはよくききます。
七.制ガン効果
特に胃がんなどには効果があるという報告があります。
このように、多彩な効果のあるハトムギですが、あくまでも 食品に近い医薬品ですので、腰をすえてじっくりと飲むことが肝腎のようです。
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