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「金沢の漢方薬、生薬専門店」バックナンバー
中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第283号 2007年11月4日
薬湯の利用の仕方「あかめがしわ湯」、薬茶の楽しみ方「イノコズチ茶」
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薬湯の利用の仕方「あかめがしわ湯」
「あかめがしわ湯」
あかめがしわ(赤芽柏)は樹高五〜十メートルになるトウ
ダイグサ科の落葉高木で、本州、四国、九州に分布し、各地
の山野で普通にみられる。 漢方ではアカメガシワの樹皮を
野梧桐といい、消炎、鎮痛剤として胃や十二指腸潰瘍の治療
にも用いる。 できもの、はれものには葉を外用とする。
アカメガシワの葉や樹皮にはタンニン、イソクマリンが
含まれこの薬湯に入浴すれば切り傷、すり傷、うちみ、でき
ものなど皮膚の症状に効果がある。
アカメガシワ湯を作るには、夏に葉と樹皮を採って天日乾燥
し、適当な大きさに刻んでおく。 一回量としてふたつかみを
布袋につめて煮出し、煮出しした汁と袋を一緒に水から沸か
して入浴する。
薬茶の楽しみ方「イノコズチ茶」
「イノコズチ茶」
本邦中部地方以南の山野いたるところに自生する多年草で
ヒナタイノコズチの名前で広く知られている。 分枝した茎が
五十から百センチにのびる。 葉は楕円形で、夏に穂の形の小
花を開き、秋に楕円形の実を結ぶ。 果実は動物や衣服にくっ
つく。 この草の根を乾燥したものが生薬牛膝である。 味はお
だやかで苦味がある。 主な薬効は強精と回春の効果があると
いわれ、血を清め、血を作り、利尿の効もある。 また経水を
順調にし、鎮痛と健胃の効があり、嘔吐を鎮めることでも知
られる。 中国の古典でも「淫萎を治し、腎を補い、十二経脈
を助け、悪血を逐う」とある。 中国でも古くから強精回春薬
として、利用されている。 秋に採集したイノコズチを天日で
乾燥させる。 お茶にするときには一掴みをフライパンの上に
アルミホイルを敷き香りがするまで炒る。
五〜十グラムを一回量として熱湯を注ぎお茶とする。
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