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「金沢の漢方薬、生薬専門店」バックナンバー
中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第277号 2007年9月18日
薬湯の利用の仕方「ゆず湯」、薬酒の楽しみ方「桑白皮(そうはくひ)酒」
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薬湯の利用の仕方「ゆず湯」
「ゆず湯」
柚子(ゆず)はミカン科の常緑小高木で三〜五メートルになる。
木の生育は遅い。 「桃栗三年、柿八年、枇杷は九年で成りか
ねる、梅は酸い酸い十三年、柚子の大馬鹿十八年」といわれ
るように、柚子は取るまでに何年も辛抱が必要である。 しかし、
柑橘類のなかでは耐寒性が強いので、青森県以南ではどの地方
でも栽培されている。 しかも、スーパーの野菜売り場で簡単に
手にいれることができる。 発汗、解熱、疲労回復に浴剤として
利用されてきた。 冬至の日にユズをたてて入浴する行事もある。
果実にはクエン酸、酒石酸、果皮にはヘスペリジンや精油の
ピネン、シトラール、リモーネンなどを含んでいる。
ゆず湯に入れば咳、喉の痛みや寒け、頭痛などの風邪の症状
はもちろん神経痛やリュウマチ、冷え性、疲労回復にも効果
がある。 一回分の使用量としてユズ玉五〜六個を用意し、
半割りや輪きりにして湯に浮かべる。
薬酒の楽しみ方「桑白皮(そうはくひ)酒」
「桑白皮(そうはくひ)酒」
クワは広く栽培されるクワ科の落葉中高木で、幹は直立し、
放っておけば高さ十メートルに達する。 六月〜七月頃に採取
して天日に乾燥した桑の根の皮は「桑白皮」(そうはくひ)
と呼ばれる生薬である。 かすかに特異な味と臭気がある。
葉を陰干ししたものは「桑葉」といって茶剤として使う。
根にはフラボノイドのモルシン、シクロモルシン、クワノン
などが葉にはルチンが含まれており、根の煎液を咳止めに
葉は高血圧の予防に使われていた。
桑酒は桑根皮三百グラムをガーゼの袋に入れる。 氷砂糖
二百グラム、焼酎一.八リットル密閉して冷暗所に
三ケ月保存する。 盃に一〜二杯飲む。
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