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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第267号 2007年7月1日
薬用茶の利用の仕方「スギナ茶」、江戸時代の薬「菖蒲(しょうぶ)根」
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薬用茶の利用の仕方「スギナ茶」
「スギナ茶」
スギナはトクサ科の植物で、日のあたる野原や土手、道端に生える多年草である。
早春、ツクシは先端を膨らませ胞子を飛び散らせ、すぐに枯れる。
その跡に同じ地下茎からスギナが芽を出し、枝分かれし、夏に最盛期となって繁茂する。
スギナの緑の部分は枝で、葉は退化して鱗片状になって枝についている。
枝は葉緑素を含み、栄養分を作り出して、地下の根茎に蓄える。
地上部を夏に採取して乾燥させる。
利尿、解熱、咳止めに煎じて飲む。
糖尿病に効果があるという話もある。
江戸時代の薬「菖蒲(しょうぶ)根」
「菖蒲(しょうぶ)根」
端午の節句の前夜になると、当時はヨモギと一緒に束ねて家々の軒に吊るす習慣があつた。
その強い匂いが邪気を払うといわたのである。
菖蒲は池、沼に生える多年生草本である。
根茎は太い。
葉は直立して多生で多肉質である。
薬用にするには根茎である。
ひげ根を除き日干ししたものを菖蒲根と言っている。
神経痛やリュウマチの浴剤としても使われる。
菖蒲にはアザロン、オイゲノールといった精油成分が多く含まれており、これがあの独特の香りのもとである。
作業のあとの腰痛や神経痛にいいというのでよく利用された。
根茎を煎じて飲めば胃を丈夫にするとか、打ち身に菖蒲の黒焼を酢で練って貼るという方法もあったらしい。
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