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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第256号 2007年4月9日
薬湯の利用の仕方「土用の丑の日」、江戸時代の薬「カタバミ(酢しょう草)」
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薬湯の利用の仕方「土用の丑の日」
「土用の丑の日」
寒い時期には柚子湯が使われるように夏の暑さを乗り切るのに土用の丑の日の浴用剤には桃の葉が使われる。
桃の葉にはタンニン、ペクチン、フラボノイド類などの消炎作用や解熱に有効な成分が含まれている。
これは著しい発汗によって生じるあせもや湿疹、虫さされ、強い紫外線による過度の日焼けなどの皮膚のトラブルや、暑気あたりに備える意味があったと思われる。
これらは季節の行事の意味だけではなく生活を快適にするための知恵といえそうである。
江戸時代の薬「カタバミ(酢しょう草)」
「カタバミ(酢しょう草)」
カタバミはカタバミ科の多年生草本で茎が地上を這い、地についた節から根を出す。
春から秋にかけて葉腋から花柄を伸ばし、その先に散形花序を出して一〜六個の花を開く。
果実は円柱形で熟すると多数の種子をはじき出し、遠くへ飛ばす。
薬にするのは全草である。
春から夏にかけて全草を引き抜き、日干しにする。
この生薬には殺菌作用のある蓚酸、クエン酸、酒石酸などが含まれている。
真鍮などを磨くと光るので、それらの用途に使われてきた。
江戸時代からは寄生虫の皮膚病に、生のしぼり汁を塗布する方法が使われてきた。
紋章に使われていることでもよく知られている。
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