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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第253号 2007年3月19日
薬湯の楽しみ方「やなぎ湯」、江戸時代の薬「オニノヤガラ(天麻)」
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薬湯の楽しみ方「やなぎ湯」
「やなぎ湯」
ヤナギはヤナギ科の樹木でシダレヤナギを利用する。
シダレヤナギは樹高十〜二十メートルになる中国原産の落葉高木で、日本には奈良時代に移入され街路樹、公園などにはよく植栽されている。
漢方ではこのシダレヤナギの枝を柳枝、葉を柳葉、樹皮を柳白皮と呼び、消炎、鎮痛、解毒に用いる。
この薬湯で入浴すると痛風、リュウマチ、神経痛などの痛みを和らげたり風邪の軽減の効果がある。
葉のついた枝を天日乾燥して、細断し、一回三つかみ分を鍋で煮出し、この煮汁を漉しとって、風呂に入れよくかき混ぜて入浴する。
江戸時代の薬「オニノヤガラ(天麻)」
「オニノヤガラ(天麻)」
オニノヤガラは草丈一メートルほどのラン科の多年草で、茎は黄青色で葉っぱもない、寄生植物である。
根茎はジャガイモ状の塊茎で水洗いして乾燥して仕上げる。
この生薬を天麻といっている。
成分は粘液質と精油で、バニリン、バニールアルコールなどが含まれている。
漢方処方には「半夏白朮天麻湯」がある。
単味で使う場合には頭痛やめまいにいいことは古くから知られていた。
どうも江戸以前から知られていたらしい。
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