中屋彦十郎がお届けする、金沢、生薬漢方薬についてのメールマガジン
「金沢の漢方薬、生薬専門店」バックナンバー
中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第233号 2006年10月23日
坂と用水のある街、金沢「鞍月用水(くらつきようすい)」、江戸時代の薬「葱(ねぎ)」
--------------------------------------------------------------------------------
坂と用水のある街、金沢「鞍月用水(くらつきようすい)」
「鞍月用水(くらつきようすい)」
鞍月用水の取水口は上菊橋の百メートル位の上流地点にある。
そこは油瀬木と呼ばれているように簡単な堰が作られていて水は一メートル位落下している。
その水を溜める位置に鞍月用水の取水口がある。
鞍月用水は簡単にいえば産業用水である。
江戸時代には電気もなく、動力は水車を利用するしか術はなかった。
その水車を利用していろいろな産業が発達した。
たとえが、製油業、精米業、製粉業、木材加工業など。
用水を利用した染物業、明治になってからは機織業、精練業などである。
街中には用水が縦横に走っている。
代表的なものは犀川七ヶ用水である。
寺津、辰巳、長坂、鞍月、泉、大野庄、中村高畠の七ヶ所である。
このほかにもいくつもあるがこの七ツから順次紹介していきたいと考えている。
江戸時代の薬「葱(ねぎ)」
「葱(ねぎ)」
ネギは中国西部から中央アジアが原産といわれ、かなり古い時代に日本に伝えられ栽培されるようになった。
ネギはユリ科の多年草で、細長い袋状の葉は五、六枚が元のほうで抱き合い、茎状を形作る。
全体に粘液を含んでいる。
ネギ独特の臭気と味は揮発性の臭化アリルと、揮発性の二硫化アリルによるもので、消化液の分泌を盛んにする。
主成分は炭水化物で、ブドウ糖、蔗糖、ビタミンなどが含まれる。
特にビタミンは白根より、青葉に含まれている。
白根には痰をきり、発汗、利尿の作用がある。
風邪をひいたら熱い葱味噌を飲んで寝ると良い。
扁桃炎のときは葱の白根を熱湯にひたし、これを縦に二つ割して内側を喉の左右に温湿布するという方法は、私達の子供のころまで、よく見かけたものである。
また子供の鼻ズマリには白根を鼻に差し込むという方法もあった。
(発行者)中屋彦十郎薬舗(株) 中屋彦十郎 石川県金沢市片町1丁目1−29
掲載された記事を無断で転載することは禁じます。
©2001 - 中屋彦十郎薬舗株式会社 All rights Reserved.
プライバシー保護方針 特定商取引法に基づく表記
本社・薬局/通信販売
〒920−0981 石川県金沢市片町1丁目1-29 TEL 076-231-1301/FAX 076-231-1306
工場
〒921−8117 石川県金沢市緑が丘21-9 TEL 076-245-3366
|