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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第225号 2006年8月28日
薬湯の利用の仕方「当帰湯(とうきとう)」、江戸時代の薬「升麻(しょうま)」
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薬湯の利用の仕方「当帰湯(とうきとう)」
トウキは草丈六十〜九十センチになるセリ科の多年草で、関東地方から中国地方の山地にかけて自生するほか、薬草として北海道、奈良県、和歌山県に栽培される。
トウキの根にはブチリデン・フタリドなどの精油とベルカプチン、βーシトステロールなどが含まれていて、内服すれば貧血、冷え性、生理不順、不妊症、更年期障害、ヒステリーなどに
使われるほか、薬湯として入浴する場合は冷え性、更年期障害、ヒステリーに効果がある。
一回分としては一掴みを袋に詰め、浴槽に入れて水から沸かして 入浴するか、袋ごと十五〜二十分煮出し、その煮汁と袋を風呂に入れ、よくかき混ぜて入浴する。
江戸時代の薬「升麻(しょうま)」
原植物のサラシナショウマはキンポウゲ科の多年生の草本で 直立した茎の丈は一メートルにはなる。
春の初めの若菜は小川の清流にさらしてあく抜きをしてから 浸し物などの山菜料理に使う。
「晒し菜」として広く知られる。 薬用にするのは根茎である。
十、十一月頃根茎を掘り取って水洗いし、髭根を除いて水 洗いしたものを升麻という。
江戸時代から痔の妙薬「乙痔湯」に配合される生薬として 広くしられている。
湿疹やかぶれにこの煎液の冷えたもので湿布すると良いといわれる。
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