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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第193号 2006年1月23日
江戸時代の薬(キハダ)、薬酒の楽しみ方(肉豆く(にくずく)酒)
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キハダ
キハダは北海道から九州にかけて山地に自生するミカン科の落葉樹である。
高さは十五メートル内外にもなる。
奇数の羽状複葉を対生し、雌雄異株で初夏に黄緑色の小花を開く。
薬用となるのは樹皮の内側、鮮やかな黄色い肌をしているから黄肌の名前で知られる。
江戸時代から下痢止め、消炎の薬として内服や湿布に 用いてきた。
打撲傷や腰痛にはキハダを粉にして酢で十倍 位に薄め、卵白を加え湿布する。
乾いたら張り替える。
肩こりにはキハダを泥状にして生姜を混ぜ湿布する。
火傷のときはキハダの粉を食用油と混ぜ、湿布する。
目がただれたときにはキハダを煎じて洗うと良い。
薬酒の楽しみ方
肉豆く(にくずく)酒
にくずくは皮付きのもの八十グラム、皮を除くと五十グラム となる。
これを砕いて使う。
甘味料三百グラム、焼酎 一リットル、以上を壜に詰め、一ヶ月貯蔵すると芳香の 高い暗黄色の、ピリット刺激の効いた薬酒ができる。
にくずくは強精媚薬として珍重され、かっては黄金と 同じ価格だったという。
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