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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第171号 2005年8月15日
江戸時代の薬(淫羊かく)、薬酒の楽しみ方(酸棗仁(さんそうにんしゅ))
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淫羊かく
「淫羊かく」
原植物はイカリソウである。
山地や丘陵地に自生するメギ科 の多年草だ。
草丈は三十センチで、早春、花茎に直径三 センチほどの花をつける。
花全体が碇のようにみえるので、イカリソウの名前がある。
精液の分泌を旺盛にすることはよく知られている。
中国の昔話で「ある老人が杖を頼りにトボトボ歩いていると、目の前を病気にかかったような牡羊がヨロヨロと山に 向かって登っていく。
あの羊は死に場所を求めて山に入った のか、可愛そうにと思っていると、さきほどの牡羊がものす ごい勢いで駆け下りてきて羊の群れに飛び込んで行き、数頭
の牝羊と戯れているではないか。
驚いた老人が再び山へ登っていく羊の後をつけてみると、 羊は山地に生えている特定の草を食べているのだった。」
という伝説がある。
これも江戸期から利用されてきた。
薬用酒にすると良い。
薬酒の楽しみ方(酸棗仁(さんそうにんしゅ))
「酸棗仁(さんそうにんしゅ)」
酸棗仁百グラムを細かく刻み、甘味料二百グラム、焼酎 一リットルを壜につめ、冷暗所に一ヶ月ほど貯蔵する。
布でこして粕を除くとよい。
酸味がほどよく舌を刺激する甘美な酒である。
精神の安定、ノイローゼ、滋養強壮に良い。
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