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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第137号 2004年11月29日
江戸時代の薬(万能膏)、薬酒の楽しみかた(決明酒(けつめいしゅ))
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「万能膏」
「万能膏」
東海道五十三次の名物となったものに「万能膏」がある。
「興津の町の名物清見寺の万能膏」といわれ、宿場には本家、 元祖を名乗る店が軒を並べ、客寄せを目的に白装束の若者が 大声を張り上げて競いあっていたという。
「両家とも三偕菱に上り藤」の家紋だという。
効能は根太腫物、たんるい、ヒョウ疸、火傷、ひびわれなどに 使われた。
万能膏の原料は松脂、湯の花、烏賊の甲、菜種油、当薬である。
これを親指大に固めて竹の皮で包み、十本ほど束にして 両端を細縄で吊るしてから、下方に「清見寺万能膏」 と札をさげてある。
行商は尾張から甲斐まで広がったという。
ともかく万能膏は昭和の初期まで続いたらしい。
薬酒の楽しみかた(決明酒(けつめいしゅ))
「決明酒(けつめいしゅ)」
決明子とはエビスグサの種子である。
目を明らかにするという ので古来から使われている。
肝臓にも良いし、強精の効果も 期待できる。
決明子百五十グラム、甘味料200グラム、焼酎一リットル 以上を瓶につめ、貯蔵一ヶ月後に布で漉して作る。
決明子五十、蔓荊子百グラムという内容もある。
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