中屋彦十郎がお届けする、金沢、生薬漢方薬についてのメールマガジン
「金沢の漢方薬、生薬専門店」バックナンバー
中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第135号 2004年11月15日
江戸時代の薬(お歯黒(おはぐろ))、薬酒の楽しみかた(紅花酒(こうかしゅ))
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「お歯黒(おはぐろ)」
「お歯黒(おはぐろ)」
最近の時代劇では見かけなくなったが、かっては時代劇の女優で 既婚者は黒く染めていた。
これだと一目瞭然ではっきりしていて だまされたり、独身だと思ったら既婚者だったりと変な間違い を起こさなくても済むのではないだろうか。
夜の歓楽街では所帯持ちや彼氏がいても私は独身よと言ったり するものだからよくトラブルが起きたりする。
私などどっちの手のどの指にリングをはめていたら亭主持ちなのか いまだにわからない。
お歯黒は鉄漿ともいい、鉄と五倍子の粉を混ぜ合わせたもので歯 を黒く染めた。
女の元服みたいな風習で、縁談がまとまったり、 子供を生んだあとに染めたものらしい。
五倍子とはウルシ科のヌルデの葉に寄生しているアブラムシ科の ヌルデシロアブラムシなどが樹木に作った瘤である。
時日が経過するとだんだん大きくなる。
これを採取し、乾燥させ煎じてエキスを利用する。
皮なめしや黒色染料やインク製造原料にもなる。
薬酒の楽しみかた(紅花酒(こうかしゅ))
「紅花酒(こうかしゅ)」
紅花五十グラム、甘味料三百グラム、焼酎一リットル。
以上を瓶につめて密栓し冷暗所に一ヶ月貯蔵すると 黄紅色の見るからに美しい甘い薬酒ができる。
無味無臭で飲みよく血液の浄化作用もあり、体力も増強 する産前産後の良薬である。
中国でも紅花を酒に入れて用いることは広く一般に行われ 「紅藍花酒」としてしられる。
この紅藍花酒はペルシャ、アラビア地方から伝来された とも伝えられる。
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