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「金沢の漢方薬、生薬専門店」バックナンバー
中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第131号 2004年10月18日
江戸時代の薬(蝉退(せんたい))、薬酒の楽しみかた(地黄酒(じおうしゅ))
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「蝉退(せんたい)」
「蝉退(せんたい)」
もう蝉しぐれが聞こえなくなって随分になる。
蝉は数年土の なかにもぐっていて夏になってようやく地上に這い出してくる。
背を割り、皮をぬぎ、夜の間に成虫となる。
この抜け殻が薬用になる。
漢方ではこれを「蝉退」といって いる。
大量のキチン質を含んでいるが、それ以外のことは わかっていない。
小児のひきつけ、産婦の下し薬などに利用 される。
現在使われている漢方処方で「消風散(しょうふうさん)」 という処方があるが、これに蝉の抜け殻「蝉退」が含有され ている。
アトピー性皮膚炎、湿疹、慢性皮膚炎、あせもなどの 特効薬である。
蝉の抜け殻は空蝉(うつせみ)ともよばれる。
透きとったまま の姿で木の幹につかまっていたりする。
江戸時代から消風散はあったし、民間では単味で煎じて飲まれ ていた。
小児のひきつけ、風邪の発熱、悪寒に効果があると いう。
声がよくなるという話もある。
薬酒の楽しみかた(地黄酒(じおうしゅ))
「地黄酒(じおうしゅ)」
乾地黄百五十グラム、甘味料二百グラム、焼酎一リットル を容器に詰め、冷暗所に二十間ほど貯蔵する。
牛膝を加えると効果はさらに高まる。
強壮、強精に古代 の中国から利用されてきた。
他剤を配合する場合は地黄 を百グラム、その他は五十グラムとし、総量を百五十とします。
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