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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第118号 2004年7月19日
江戸時代の薬(大木五臓円(おおきごぞうえん))、薬の作り方(軟膏)
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江戸時代の薬(大木五臓円(おおきごぞうえん))
「大木五臓円」(おおきごぞうえん)
江戸両国に五臓円の金看板が掲げられたのは万治元年一六五八年ですから、今から三四六年前ということになります。
中国からの帰化医・湖竜斎が中国の医書に基づいて 考案したと伝えられています。
九種類の生薬を蜂蜜と飴で練り上げ砥剤に仕上げたものです。
人参、地黄、当帰、せんきゅう、芍薬、桔梗、山薬、ぶくりょう、蜂蜜の九種類の強壮生薬が配合された保健薬です。
五臓円は問屋を通じて全国の小売店で販売されました。
行商人や売薬さんの手を通さずに、広く売り広められたのである。
キャッチフレーズは「第一の名誉は強壮体なり」という文言だったのです。
現在でも日本国中に販売されている。
薬の作り方(軟膏)
軟膏(なんこう)
軟膏は植物油、蜜蝋などを基材とし、エッセンシャルオイルなどを加えて調製します。
(一)鍋にお湯をわかして、弱火にして湯を入れたボールを載せておく、蜜蝋を入れたビーカーを乗せて湯煎にかける。
(二)蜜蝋がとけたら、植物油をゆっくり少量づつ加えてガラス棒でよく混ぜる。
(三)よく混ざったら、湯煎から下ろして冷まし、固まる前に手早くチンキ剤を加えて、よく混ぜて均一にする。
(四)手早く広口の小瓶に移し変える。
固まれば軟膏の 出来上がりである。
製造のラベルを貼っておく。
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