ゴボウ(牛蒡)はヨーロッパからアジア中部が原産のキク科の越年草で日本には十世紀初頭に移入され、広く栽培されるようになった。
もともと原産地方ではこれを食する習慣はなく、根や種子を薬用として利用してきた。
牛蒡の主成分はイヌリンであるが、タンニン、精油、苦味素、粘液物質などが含まれており、すぐれた血液浄化作用がある。
そのためヨーロッパでは主として、外傷、ニキビ、しっしん、かぶれなどの皮膚のトラブルや肝臓、腎臓、 膀胱といった排出をつかさどる臓器の機能促進の薬として利用されてきた。
この薬湯に入浴すると、その浄化作用や代謝促進の作用によってかぶれ、あせも、にきび、できものなどの皮膚の炎症や、関節や筋肉の炎症にも優れた効き目を表す。
春に葉をとり、天日で乾燥したものを利用する。
(作り方)一回分の使用量として二〜三つかみを袋に入れ、熱湯をかけて十五〜二十分ほどむらし、その汁と袋を風呂に入れる。
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