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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第13号 2002年7月1日
精力剤の鹿茸(ろくじょう)について
精力剤の鹿茸(ろくじょう)について
ご存知の鹿は一夫多妻の動物であり、その角は真皮から生えたものであり、オスジカの頭上に隆々とそそりたち成長がきわめて早く、毎年生えかわります。
春の初めコブ状の角がニョキニョキと生えはじめます。これをナスビ状の鹿茸と呼んでいます。
しばらく経ちますと角は分岐し、大きくなってきます。
角は褐色の毛でおおわれ、にぎるとしっとりと油気があります。
本邦への輸入は主にロシアのものですがマンシュウアカジカといわれるもので、灰褐色の毛でおおわれています。
中国からの輸入品はマンシュウシカとよばれロシア産より少し小型で褐色の毛でおおわれています。
鹿茸は生きているシカをつかまえて未だ若い毛のびっしり生えた角を切りおとすのですが切り口からからはどっと真っ赤な血が流れ出します。
そして、角(茸)の中の血液をぬいて、水にいれ2〜3時間煮沸し、室内で1ヶ月以上乾燥して市場にだします。
秋になると角は角化して固い角になってしまいます。鹿角(ろっかく)です。
鹿茸は先の方から、上台、中台、下台と呼ばれ、上の部分ほど上等品とされています。
乾燥した鹿茸は一旦、水につけ表面が少し柔らかくなったところで切断機で薄く切って切片状にします。
これをわれわれのような漢方薬局で売るのです。
中国最古の薬物書「神農本草経」では鹿茸はいっさいの精力を生ぜしめ血を養い、陽道を堅くし男子の腰と腎が虚冷しているのを治すといわれています。
この鹿茸とクコの実と高麗人参の三点をホワイトリカーにつけこんでおきます。
甘味のほしい人は氷砂糖を適量いれておきます。
一週間位経つと飲める様になります。一ヶ月経てばなおいいでしょう。ホワイトリカー1リットルに利用する分で\6,500円です。
更なる効果を期待される方は二回分を使用するといいでしょう。
そっと棚の下から取り出して、お猪口に1〜2杯飲めばいいのです。
精力がつくことうけあいです。歴代の中国の皇帝も愛用したといわれる逸品です。
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