参蘇飲（じんそいん）処方解説：漢方薬の通信販売

長期に続く咳、高齢者の風邪/参蘇飲（じんそいん）

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参蘇飲（じんそいん）【和剤局方】

胃腸の弱い脾虚にある素体で上気道感染によって起こった咳症状がなかなか治らず咳が長期にわたり続くもの。
症状としてはせき、消化器の不調がある。
元々、胃腸の具合の良くない高齢者や虚弱者の風邪によく用いる。
脾を補って補気して風邪に対する抵抗力を支持する。
胃腸虚弱な方の嘔吐や吐き気、妊婦のつわりにも用いられる。
食欲のない拒食症、気鬱証にも用いる。

参蘇飲は名前の通り人参・蘇葉を主薬として補気・去痰・鎮咳をする処方構成。
「感冒発熱、頭痛を治す。あるいは痰飲凝節によって兼ねてもって熱を為し、並びに宜しく之を服すべし。（中略）能く中を寛くし、膈（胸と脾の間）を快くし、脾を傷ること致さず、兼ねて大いに中脘（胃腸の調子に関わる経穴）痞満、歐逆悪心を治す。胃を開き食欲進む。（中略）小児室女また宜しく之を服すべし。」（太平恵民和剤局方）

構成に麻黄を含まないので麻黄関連で胃がもたれる方に適するのだが、麻黄剤は素体に気が充足している方でないと使用後に損傷（津液の欠乏・気の虚損）が残る。参蘇飲は補気しながら去痰・鎮咳・解表するので虚弱者の風邪薬といえる。

二陳湯が主薬となっていてそこに補気薬の人参、理気薬の木香・枳実、解表薬の蘇葉・葛根・前胡が加わる。虚弱者の風邪薬なため解表作用は穏やかなため、風邪症状以外の不食症、気鬱証、嘔吐症にも使用ができる。

構成生薬

目標

胃腸虚弱者の風邪症状（せき・痰・鼻水）を目標に

適応症

体力虚弱で，胃腸が弱いものの次の諸症：感冒，せき

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