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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第333号 2009年2月4日
江戸時代の薬(徳平膏薬(とくへいこうやく))
江戸時代の薬(徳平膏薬(とくへいこうやく))
「徳平膏薬(とくへいこうやく)」
与勘平膏薬に類似の膏薬として徳平膏薬が売り出された。
「おうしゅう仙台岩沼の徳平が膏薬はあれやこれやに効かなんだ。
あかぎれなどに良く効くそうだ。
ひびしもやけの妙薬」
と言って街中を流し膏薬を売っていた。
一箇所に止まらないこの行商人による販売は薬事法が改正されてこれらの販売方法が排除される昭和三十五年ころまで続いていた。
最も有名なのは「越後の毒消し丸」だろう。
嫁入り前の娘達に木綿絣に、モンペ姿のいでたちをさせ、「毒消しいらんかねー」の呼び声に乗せて甲信越、関東一円を売り歩いた。
「親に送られ弥彦の茶屋に
菅笠手に持ち泣き別れ
山が高こうて越後が見えぬ
越後恋しや山にくや」
と娘達は歌った。
これらの娘達のいでたちや売り歩きは当時の日本の代表的な風物詩の一つだった。
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